小菅村の新ホテル
2019-07-31 13:30:13
700人の村が一つのホテルに!山梨県小菅村の新たな挑戦
小菅村の新しい古民家ホテル「NIPPONIA 小菅 源流の村」
2019年8月17日、山梨県小菅村にオープンした分散型古民家ホテル「NIPPONIA 小菅 源流の村」は、この700人の小さな村が抱える過疎化の問題に挑む新たな試みです。ここ小菅村は、多摩川の源流に位置し、95%が森林に囲まれた豊かな自然が特徴です。しかし、人口はピーク時の3分の1にまで減少し、地域の文化や自然を守るための方法が求められています。
このホテルは「700人の村が一つのホテルに。」というスローガンのもと、村全体を宿泊施設として利用するコンセプトに基づいています。初期段階では、築150年以上の細川邸を改修した「OHYA棟」を中心に、客室4室と22席のレストランを開業しました。2020年にはさらに古民家を改修し合計6室まで室数を増やす計画が立てられています。
地方創生のモデルケース
小菅村は、2016年に地方創生のための総合戦略を策定し、村の情報発信や観光客の増加に努めてきました。その結果、観光客は5年間で約8万人から約18万人へと2.2倍に増加し、村には22世帯75人の新たな住民も加わりました。しかし、宿泊施設の廃業が進む中で、村役場は新たな宿泊施設の設立を決定。「株式会社EDGE」を設立し、初のプロジェクトとして「NIPPONIA 小菅 源流の村」を立ち上げるに至りました。
ホテルの運営はすべて村人によって行われ、地元の食材を使った料理が提供されます。宿泊客は単に滞在するだけでなく、周辺の自然や村人との交流を通じて村全体を体感できる取り組みも行われています。このホテルに宿泊することが、地域の文化や暮らしを守ることにつながるのです。
分散型ホテルの特長
「分散型ホテル」という新たな形態は、地域に点在する宿泊施設をリノベーションし、一つのホテルとして営業許可を得るというものです。このコンセプトは、兵庫県篠山市で初めて実施され、今では地方創生の新たな切り札として注目を集めています。「NIPPONIA 小菅 源流の村」もこの形態を活用し、宿泊客に地域の魅力を存分に味わってもらう仕組みを作っています。
「OHYA棟」の魅力
「OHYA棟」は、細川邸を改修して作られたもので、各部屋が異なるデザインを持つことが特徴です。日本庭園が美しい主屋、客食事スペースとして生まれ変わった長屋門と蔵が訪れる人々を迎えます。また、レストランでは地産地消が重視されており、村の旬の食材を生かした料理が楽しめます。
未来への期待
この新しい宿泊施設が、過疎の進む小菅村にどのような変化をもたらすのか、今後の展開が期待されます。訪れる人々が村の魅力に触れ、地域の文化や自然を守る活動に参加することで、小菅村は再生へと向かっています。地方創生の成功モデルとして、全国からの関心を集める「NIPPONIA 小菅 源流の村」に、ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
会社情報
- 会社名
-
株式会社EDGE
- 住所
- 山梨県北都留郡小菅村小菅村3445番
- 電話番号
-
03-5275-5105