NECが挑戦するメタバース広告の未来
近年、急速に進化するデジタル広告の領域において、メタバース広告の重要性が高まっています。最近、NECはカッパ・クリエイトおよびBrave groupと協力し、Robloxで人気の「だるまゲーム」においてメタバース広告の効果を測定する実証実験を実施しました。この研究は、ARやVRの技術を駆使して、デジタル空間でのブランド体験を向上させる新しい広告手法の可能性を探るものであり、特に若年層をターゲットにした効果測定が行われました。
実証実験の概要
この実証実験は、2025年7月22日から8月24日までの間、カッパ・クリエイトが制作した3D広告をだるまゲーム内に掲載し、NECが開発した新しい広告効果計測ツールのプロトタイプを使用して行われました。効果測定では、視認位置、滞在時間、距離、イマーシブレベルなどのデータが収集され、その結果を分析しました。
利用者の行動データを分析したところ、特に若年層(10〜20代前半)のユーザーの広告に対する反応が伺えました。約80万人のユニークユーザーがログインし、そのうち約60万人が広告を視聴。総視聴時間は2,200時間を超え、アテンション効果は一般的なWeb広告の約3〜5倍以上を記録しました。これは、従来の広告手法では得られない高いエンゲージメント率を示しており、ユーザーがゲームに没入することでブランド接触の質が向上したことを示しています。
新たな広告指標の確立
ゲーム内の滞在データを通じて、NECは有効視野角や接触距離、イマーシブレベルといった新しい広告指標の有用性を確認しました。これにより、広告主がブランドとユーザーの接触度を深く理解できるようになり、マーケティング戦略の改善に繋がると期待されます。
今後の展望と技術革新
NECは、この実証実験を通じて得た知見を基に、メタバース空間における広告効果計測技術のさらなる進化を図っています。今後は、Fortnite、ZEPETO、VRChatなど他のプラットフォームとの連携を視野に入れています。また、Online to Offline(O2O)の統合施策を行うことで、リアル店舗やECサイトへの送客や購買行動の計測をも視野に入れ、広告主のROI(投資利益率)を最大限に引き上げる新しいソリューションを開発する予定です。
NECの新規事業開発は、次世代の技術革新とパートナー企業との協力を通じて、独自の「Open Innovation」を推進しています。これからのメタバース広告やデジタルマーケティングの在り方に注目が集まる中、NECの進展は注目すべきポイントとなるでしょう。
広告市場の変化に適応し、ユーザーにとって価値のある体験を提供するNECの取り組み。それは、未来の広告ビジネスに新たな風を吹き込むことになるでしょう。