胃癌治療の新たな可能性、アジレントのコンパニオン診断薬が承認

アジレント・テクノロジー株式会社(以下、アジレント)は、PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」がHER2陽性胃癌治療において、新たにコンパニオン診断薬として承認されたことを発表しました。この承認は、抗PD-1抗体であるキイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))の効果的な投与を支援するものです。

昨今、がん治療は目覚ましい進歩を遂げており、特に抗PD-1療法が注目されています。キイトルーダ®はこの治療法の一環として使用されており、さまざまながんに対する効果が期待されています。しかし、治療においては患者ごとのがん細胞の特性を理解することが重要で、そのためには適切な診断が不可欠です。PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」は、この検査を通じてPD-L1の発現状況を確認するための方法です。

これにより、医師はHER2陽性の胃癌患者に対して最適な治療法を見極めやすくなり、より多くの患者が新たな治療の恩恵を受けることができるようになります。アジレントの診断・ゲノミクス本部長、松本靖広氏は「キイトルーダ®を含む抗PD-1療法は、増加するがん患者に新たな治療の選択肢を提供し続けています。PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」の胃癌への適応拡大により、重要な情報を得ることができるようになります」と述べています。

アジレント・テクノロジーは、Merck & Co., Inc.(米国)の子会社と共同でこの診断薬を開発しました。PD-L1の発現率を評価するための指標としては、非小細胞肺癌患者におけるTumor Proportion Score(TPS)や、頭頸部癌、食道癌、乳癌、子宮頸癌、胃癌患者におけるCombined Positive Score(CPS)があります。これらの指標に基づいて、患者に最適な治療法が選択されることになります。

また、PD-L1 IHC 22C3 pharmDx「ダコ」は、すでに2024年にHER2陰性の治癒切除不能な進行・再発胃癌患者への体外診断薬としての承認も受けており、多面的な適用が進められています。ぎりぎりの状況にある患者にとって、迅速で正確な診断が新たな希望につながります。

アジレント・テクノロジーは、グローバルな分析ラボや臨床検査室向けに、高度なテクノロジーを提供しているリーダー企業です。世界中で約18,000人の従業員を抱え、2024年度の売上高は65億1000万ドルとされています。アジレントは、科学の知識を実生活に応用するソリューションを提供しながら、革新を続けています。

詳細については、アジレント・テクノロジーの公式サイトを訪問するか、カスタマーサポートまでお問い合わせください。新たな治療の展望が広がるこの時期、多くの患者と医療提供者にとって大きな一歩となることが期待されます。

会社情報

会社名
アジレント・テクノロジー株式会社
住所
東京都八王子市高倉町9-1
電話番号
042-660-3111

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。