『めがねうさぎ』誕生50周年の歓喜
株式会社ポプラ社が1975年に発刊した絵本『めがねうさぎ』が、今年でなんと50周年を迎えました。この名作絵本は、シリーズ累計260万部を超える売上を誇り、子供から大人まで幅広い世代に愛され続けています。
絵本の魅力とは?
『めがねうさぎ』は、黒縁眼鏡をかけたマイペースでのんびり屋の「うさこ」と、いつもおどけた様子でうさこを驚かせようとする「おばけ」との心温まる物語です。可愛らしいキャラクターたちのやり取りを通じて、笑いやほっこり感を感じられる物語は、今も昔も変わらぬ魅力を放っています。
50周年を記念して、特別なアニバーサリー・アートも公開されています。これには、「あせらず、たのしく、のんびりと」というキャッチコピーが寄せられ、シリーズの愛らしい表紙アートとともに広められています。
『めがねうさぎ』誕生の背景
その誕生の裏には、著者せなけいこの深い愛情があります。彼女の長男が小学生の頃、眼鏡をかけることになり、周囲に眼鏡をかける子供が少なかったため、彼が落ち込まないように「眼鏡は楽しいものだ」というメッセージを込めて『めがねうさぎ』を創作しました。
せなさんはもともと、自身が好きだったウサギとオバケをモチーフにしており、特にオバケは、息子の影響で興味を持つようになったと語っています。楽しいオバケを描くことが、彼女の作品の特徴でもあります。
様々なシリーズ展開
『めがねうさぎ』はその後、多くの関連作が登場しました。『おばけのてんぷら』『めがねうさぎのクリスマスったらクリスマス』『めがねうさぎのうみぼうずがでる!!』など、様々なストーリーが展開されています。シリーズ累計260万部を突破し、今も多くの子供たちを魅了し続けています。
50周年を祝うフェアやキャンペーン
現在、全国の書店では『めがねうさぎ50周年フェア』が行われています。一部の店舗では、シリーズにちなんだ「うさこのめがねさがしイベント」も開催され、参加者にはオリジナルのステッカーがプレゼントされるなど、多彩なアクティビティが用意されています。また、特製のグッズも続々と展開される予定です。
さらに、SNSでも50周年記念のキャンペーンを実施。Xでは、50名にアニバーサリーアートを使用したクリアファイルが当たるプレゼント企画や、noteでは『めがねうさぎ』の全文公開などが行われています。この機会に改めて名作を手に取って楽しんでみてはいかがでしょうか?
せなけいこのプロフィール
せなけいこは1931年に東京で生まれ、モダンな作風を持つ画家、武井武雄氏に師事して絵本作家としてのキャリアをスタートしました。1970年には「いやだいやだの絵本」でサンケイ児童出版文化賞を受賞し、独自のスタイルを確立しました。作品には、戦争をテーマにした絵本や詩集もあり、広く支持されています。
彼女の作品は、ユーモアに富んだ独創性にあふれ、世代を超えて愛され続けています。絵本の中のオバケやウサギたちは、今後も多くの子供たちの心をつかみ続けることでしょう。50周年を祝うこの夏、ぜひ『めがねうさぎ』を振り返り、その魅力に再触れ合ってみてください。