芙蓉開発、介護生産性向上プロジェクトに採択
福岡県福岡市に拠点を置く芙蓉開発株式会社は、令和6年度の厚生労働省が実施する「介護ロボット等による生産性向上効果測定事業」において、独自の実証提案が採択されたことを発表しました。
介護現場の生産性向上に向けた取り組み
このプロジェクトは、介護現場の生産性を上げるための重要な実証実験の一環として位置づけられています。介護事業者や技術開発企業がそれぞれの取り組み内容を提案し、効果的なものが選ばれる仕組みです。芙蓉開発は、昨年度の実績である「業務が1日あたり50分削減できた」というデータを背景に、今年度は特に「安全性の確保」が評価されたといいます。
提案内容の具体的な概要
芙蓉開発が提案した実証内容は、以下の通りです:
- - 実証介護施設数: 3つの介護施設で実証を行います。
- - 生産性向上委員会: 対象施設内でこの委員会を設置し、生産性向上に向けた取り組みを議論します。
- - 実証の3要素: 業務負担の削減、安全性、ケアの質という3つの要素について実証を行います。
- - 使用機器: 芙蓉開発が製造した「安診ネット・カイゴDX」を用いて、AIがバイタルを分析し、健康リスクをトリアージする仕組みを検証します。加えて、ベッドセンサーを組み合わせて、介護サービスの質向上や職員の業務負担軽減を試みます。
検証項目に関する詳細
本プロジェクトでは特に3つの検証項目に焦点を当てています:
1.
トリアージの検知精度: 増悪の兆候を早期に発見する能力を評価します。
2.
夜間の訪室回数の削減: 患者へのケアの質を保ちながら、職員の負担を軽減することを目指します。
3.
職員の作業負担軽減: 記録業務がどれだけ効率化されるかを評価します。
実施予定期間
この検証は2024年9月から12月にかけて行われる予定です。介護現場における新しい技術を通じて、介護スタッフや利用者にとっての利便性向上が期待されています。
芙蓉開発が進める取り組みは、将来的に介護業界全体の改善に寄与することが見込まれます。そして、厚生労働省のサポートを受けながら、介護現場の質を向上させるための取り組みは、今後ますます重要性を増していくでしょう。