東京オートサロン2026で発表された新しいパーツ体感システムPPES(ペース)の魅力

自動車パーツ購入の新時代を切り開くPPES Solution

自動車パフォーマンスパーツの選択肢は非常に多岐にわたりますが、実際の性能を体感するのは難しく、購入者にとっては常に不安がつきまといます。この課題を解決するために、エムケーカシヤマ株式会社と株式会社ゼンカイレーシングは、東京オートサロン2026にて新たに発表される「PPES(ペース) Solution」を開発しました。このシステムでは、高性能シミュレーターを用いて購入前にパーツの性能を体感することが可能になります。

従来の課題と新たな価値観

従来のパフォーマンスパーツの選定プロセスは、見た目やスペックから判断するものであり、実際に装着しなければ体感できないという大きな壁がありました。このため、購入者は自らのドライビングスタイルや求める機能に合ったパーツを選ぶのが難しい状況にありました。これが、顧客の不満や、販売店とメーカーの間の摩擦を生む要因にもなっていました。

PPES Solutionは、事前に複数のパーツをテストすることで、購入者が自分に最適なアイテムを見つけられる手助けをします。さらに、製品の紹介・販売を行う側も、自信を持っておすすめできる仕組みが整います。このように、業界全体で新しい標準を築くことを目指しています。

高精度データとシミュレーターの技術

PPES Solutionの核となる技術は、高精度データ生成です。実車走行から得られたデータをもとに、コーナーリング速度やブレーキ距離などの詳細な挙動を再現することで、実物同様の運転感覚を体感することができます。この技術により、ユーザーは、実際のパーツを装着した時の変化を、仮想空間でリアルに感じることができるのです。

このシステムにより、クルマを愛する多くの人々に新しい体験を提供し、購買前の不安を取り除くことを目指しています。特に、より良い運転フィーリングを求めるドライバーや、競技志向の方々にとって利用価値が高いものとなるでしょう。

フェアな評価と再現性

PPES Solutionの使命は、製品特性を忠実に反映することです。高度な再現性を実現するためには、公平性も大切です。テストには、専門のSIMエンジニアやプロドライバーが監修し、実車テストを経て入念なセッティングが施されています。

このようにして、PPES Solutionでは、パフォーマンスパーツの特性を徹底的に再現し、ユーザーにとって納得できる購入体験を提供します。東京オートサロン2026では、キャロッセや横浜ゴム、エムケーカシヤマが共同で開発したデータをもとに、サスペンションやタイヤ、ブレーキパッドの「動き」を比較し、体感することが可能になります。

新しい体感の世界へ

今後の展開として、さらなる体感性の向上を目指し、レーシングドライバーの知見を取り入れてデータ精度を高め、多彩な製品の再現に力を注いでいきます。PPES Projectでは、他のメーカーにも参加を呼びかけており、より多くの選択肢をユーザーに提供することを目指しています。

製造メーカーが合作することで、エンドユーザーの選択肢が広がり、ユーザーとパーツメーカーの双方に利益をもたらすことが期待されます。PPES Solutionがもたらす新しい価値観は、まさに自動車パーツ選定の未来を変えるものであり、今後の進展に注目です。