営業組織の自動化を実現するファインディの挑戦
ファインディ株式会社は、営業組織の最適化を目的に、組織図オートメーションツール「ulu」を導入しました。このツールの導入により、営業プロセスの効率化が図られ、特にエンタープライズ営業における課題の解消が期待されています。
導入の背景
ファインディは、これまでSMB(小規模事業者)とエンタープライズ(大企業)を同じ営業組織で対応していましたが、内部的な体制変更により、特化型のアプローチを開始することを決定しました。既存のSFAを活用しているものの、リードの整理やアプローチの精度向上が求められています。特に、エンタープライズ営業においては、さまざまな深耕不足やデータ不足という課題が浮上しています。
営業課題の詳細
主な営業課題としては、以下の点が挙げられます:
1.
エンタープライズ営業の深耕不足:バイヤー相関図を描くためのデータが不足しており、リソースも不足しています。特にコロナ以降のオンライン商談では、窓口担当者の情報は得られますが、他の同席者や上席者の情報が乏しいのが現状です。
2.
営業基盤の整備不足:将来的には、取引実績が増えることでチャンピオンを中心とした波及戦略が必要ですが、そのためのデータ整理基盤がまだ整っていません。現在はプル型営業が中心であり、プッシュ型営業の実施が急務です。
3.
CRMデータの補完作業の負担:リードデータを相関図形式にする作業が手作業で行われており、効率化が求められています。
営業組織図オートメーションツール「ulu」
「ulu」は、営業向けのクラウドソフトウェアで、組織図作成を自動化するツールです。このシステムは、名刺管理サービスのSansanやSalesforceとの連携を活用し、CSVデータをインポートすることで、自動で特定企業の組織図を作成します。また、物件・案件ごとの決裁ルートを作成する機能(パワーチャート)も備えており、特に複雑な案件の決裁ルートを簡単に整理することができます。さらに、生成系AIによるアカウントプランの自動生成機能もあり、営業担当者の業務効率を大幅に向上させることが期待されています。
会社概要
ファインディ株式会社は2020年に設立され、本社は東京都新宿区に位置しています。代表取締役の吉木敬祐氏は、大阪大学法学部を卒業後、リクルートやスタートアップ企業でセールスマネージャーとしての経験を積んだ後、ファインディを設立しました。資本金は12,000,000円で、営業組織図オートメーションツール「ulu」の開発と提供を主な事業としています。
まとめ
ファインディ株式会社が「ulu」を導入することで、営業組織の効率化が進み、特にエンタープライズ営業の深耕やデータ収集の状況が改善されることが期待されています。今後、このツールがどのように営業戦略に寄与するか、注目が集まります。