サーキュラーエコノミー最前線
2021-12-22 13:00:06
プラスチック業界のサーキュラーエコノミー最前線:持続可能な素材と技術が集結
サーキュラーエコノミーが導く持続可能な未来
SDGsが求める持続可能な社会の実現に向け、プラスチック・フィルム業界は新たな挑戦を続けています。今年の新機能性材料展では、環境に優しい素材やリサイクル技術が一堂に会し、業界の最新動向が明らかになりました。
環境配慮型素材の台頭
展示会では、数多くの新製品が発表され、その中でも注目されたのが東京ビッグサイトに初出展した東洋クロスの『Toclo ECO Leather』です。これは植物由来の材料を用いた環境配慮型のレザーであり、業界のサステナビリティを象徴するアイテムとなっています。また、同社はリサイクルPETから製造した離型フィルムも展示しました。
愛媛県繊維染色工業組合のブースでは、今治タオルの加工時に発生する廃棄物から作られたサステナブルなCNF(セルロースナノファイバー)が紹介され、国内最高品質の製品として注目されました。これらの素材は、環境保護とともに新たなビジネスチャンスを創出しています。
リサイクル技術の進化
製造現場においては、品質管理や生産性向上の追求と同時に、サーキュラーエコノミーを促進するための取り組みが進められています。山東鐵工所が出展した剥離洗浄機や、オリエント総業・サワーコーポレーションの脱墨装置は、フィルムのテスト品や印刷ミス品を再利用できる装置として注目を集めました。これにより、廃棄物を減少させると同時に新たな素材の製造が実現します。
セミナーでの知見共有
展示会では、併催されるセミナーが話題となり、特に「サーキュラーエコノミーとサステナブル材料」と題された基調講演は聴衆を惹きつけました。このセッションでは東京大学の岩田忠久教授が登壇し、バイオプラスチックの可能性や未来に関する貴重な知見を共有しました。さらに「SDGsとモノづくり」といったテーマの講演もあり、プラスチック資源循環法や業界の取り組みについて詳しく分析されました。
業界リーダーの取り組み
三菱ケミカルやダイセル、フタムラ化学など業界のリーダー企業も新たな技術や素材の取り組みを発表しました。これにより、持続可能な社会を実現するための情熱と革新がいかに重要かを再確認する機会となりました。
まとめ
サーキュラーエコノミーの概念は、今後のプラスチック業界において中心的な役割を果たすでしょう。持続可能な素材とそれを支える技術の発展が、環境問題に対する解決策を提供し、持続可能な社会の構築へとつながります。今後もこの市場における動向を注意深く見守る必要があります。
会社情報
- 会社名
-
CONVERTECH・新機能性材料展・グリーンマテリアル・3DECOtech・WELL-BEING TECHNOLOGY展示会事務局
- 住所
- 東京都港区芝3-23-1セレスティン芝三井ビルディング12階
- 電話番号
-
03-5657-0761