動物病院に革新をもたらす全自動PCRシステム
最近、株式会社マルコムが動物病院向けに全自動リアルタイムPCRシステム「VチェックM10」を発売しました。このシステムは、院内での感染症検査を飛躍的に効率化し、動物医療の現場に新たな可能性を開くものとして注目されています。
背景
従来、動物病院でのリアルタイムPCR検査は外注が一般的でした。検査会社への依頼は地域によっては結果を受け取るまでに1週間程度かかることもあり、これが迅速な診断や治療につながらない多くのケースを引き起こしていました。そんな中、マルコムはこの問題を解決するために、院内で簡単かつ迅速に検査が行えるシステムを開発しました。
並外れた特徴
「VチェックM10」の最大の特徴は、最短1時間でリアルタイムPCR検査が可能であることです。4つの簡単なステップで操作でき、使用するカートリッジによっては60分から80分で結果が出力されます。これにより、動物の健康状態を素早く把握でき、迅速な対応が可能になります。また、コンパクトな本体設計になっているため、院内のスペースを取らず、使い勝手が良いのもポイントです。
さらに、モジュールを追加することで最大8テストまで同時に測定できるため、効率的な検査を行えるのも魅力的です。
幅広い診断能力
このシステムには、犬と猫それぞれの糞便検査用の試薬カートリッジがラインナップされており、各種病原体を同時に検出可能です。犬向けのカートリッジでは、パルボウイルスや大腸菌、寄生虫など8種類の病原体を検出できます。猫向けも同様に、多くの病状をカバーするために設計されています。
また、貧血や媒介性疾患の原因となる病原体の同時検出を可能にするカートリッジもあり、診断の幅が広がっています。
まとめ
動物病院がこの全自動リアルタイムPCRシステムを導入することで、感染症の早期発見が促進され、動物たちの健康を守るための重要なツールとなることが期待されます。株式会社マルコムは、今後も医療現場での効率化と質の向上を目指し、さらなる製品開発に力を入れていくことでしょう。この革新的なシステムは、動物医療の未来を変える一歩になること間違いなしです。
詳しい情報や製品詳細は、
VチェックM10システムや
試薬カートリッジ(研究用)をご覧ください。