経理の日に考えるバックオフィス業務のリアル
3月31日は「経理の日」。この日は、経理・財務部門の重要性を再認識する機会でもあります。そこで、株式会社Wewillは東京都内で経理業務に従事するビジネスパーソン426名を対象に「経理・財務のバックオフィスあるある」に関する実態調査を実施しました。この調査を通じて、バックオフィスでの働きがいや、日々直面する課題についての現状を明らかにしました。
調査の背景
経理や財務業務は、企業の基盤を支える重要な役割を担っていますが、その働き方や感じているストレス、キャリアアップの複雑さはあまり理解されていないのが現実です。今回の調査は、こうした職種の働き方を多くの人に知ってもらい、改善へつなげることが目的です。
1. やりがいを感じる瞬間
調査結果によると、約51.7%の従業員が業務にやりがいを感じていることがわかりました。やりがいを感じる瞬間として多くの人が挙げたのが、「人間的な成長を感じた時」、次いで「周りから感謝された時」でした。このことから、バックオフィスの業務は、単なる作業を超えて自己成長や他者への貢献が大きなモチベーションになっていることが見て取れます。
2. 重要視される職場環境
また、働く上で最も重視しているポイントの中で、29.1%が「職場の雰囲気や文化」を挙げており、次に「業務量の安定性」が21.7%という結果になりました。バックオフィス業務は目に見えない部分が多いため、職場の環境や人間関係が重要であることは明白です。特に、業務の見える化や自動化、業務のスムーズな分担が求められているようです。
3. ストレスの要因
さらに、約67.4%の従業員がストレスを感じているとのこと。その主な原因は「人手不足から来る業務負荷」で、これは45.6%の比率で1位でした。バックオフィスでは、限られた人数で多くの業務をこなす必要があるため、業務分担の偏りや過剰な負担が生まれやすくなります。また、低い給与水準や業務に対するマンネリ感もストレスの一因と言えるでしょう。
4. キャリアアップへの道
調査結果では、およそ58.2%の人がキャリアアップに関する具体的な目標を持っていないことが判明しました。また、キャリア支援に関して「特にない」との回答が43.0%を占め、職場の支援体制が不十分であることが浮き彫りとなりました。多くのバックオフィス業務はルーティン化しやすく、成長支援が後回しにされる傾向にあります。
総括
今回の調査は、バックオフィス業務のリアルな声を浮き彫りにしました。やりがいを感じることができる一方で、ストレスやキャリアアップへの課題も存在します。心理的な満足度を高めるためには、職場環境や人間関係の改善、自身が感じる業務負荷の軽減が重要です。今後、バックオフィスで働く人たちがより幸せに働ける環境づくりが求められています。企業はバックオフィス業務の重要性を再認識し、労働環境の向上に取り組む必要があるでしょう。