福島の食文化を楽しむディナーイベントの詳報
福島県の美味しい食材を堪能するイベントが、7月17日(木)に東京・日比谷にある「DRAWING HOUSE OF HIBIYA」で開催されました。主催は福島県で企画・運営を手掛けたのは株式会社プレジデント社です。この特別なディナーは、食通たちに福島の魅力をじっくりと味わってもらうことを目的に行われました。
ふくしま応援シェフたちの情熱
料理を担当したのは、「ふくしま応援シェフ」として地域の食の魅力を発信する約200人のシェフたちです。その中から、いわき市の「美味いもん屋わ多なべ」の渡邉達也さん、郡山市のイタリア料理店「catoe(カトウ)」の加藤智樹さん、そして東京都世田谷区のパティスリー「Ryoura(リョウラ)」の菅又亮輔さんの3人が集まりました。
この3人は、福島産の新鮮な食材を駆使し、それぞれのスタイルでユニークな料理を展開しました。その料理には、福島が誇る銘酒とのペアリングも用意され、参加者はそのマリアージュに驚きを隠せませんでした。
福島の厳選食材で生まれた特別メニュー
郡山うねめ牛の一番だしの吸い物
最初は、渡邉達也さんによる郡山うねめ牛の一番だしの吸い物が登場。A4等級のすばらしい肉質を誇るうねめ牛を使用し、特製のだしでしゃぶしゃぶ仕立てにしたこの一品。ペアリングには「飛露喜特別純米」が選ばれ、さっぱりとした飲み口と肉の旨みが絶妙に調和しました。
ドライエイジングビーフのタルタル
続けて、加藤智樹さんが作った飯舘村のドライエイジングビーフのタルタルが登場。このビーフは低温調理され、特製の生七味で仕上げられました。ペアリングには川内村のクラフトジンが使用され、キャンプファイヤーのようなほっこりした香りが相まって食欲をそそりました。
スズキのヴァポーレ
相馬原釜漁港で水揚げされたスズキのヴァポーレもまた、加藤さんの手による名品。新鮮なスズキが軽やかに蒸され、郡山市の夏野菜が彩りを添えました。これに合わせた日本酒「かをるやま」は、料理の甘さと見事にマッチしました。
伊勢海老とメヒカリのにぎり寿司
渡邉さんは、お次にいわきの伊勢海老とメヒカリのにぎり寿司を提供。特に伊勢海老のミディアムレア仕立ては絶品で、素材そのものの味を存分に引き出しました。こちらには「廣戸川特別純米」が合わせられ、お酒の滑らかさが料理を引き立てました。
デザートで締めくくり
食事の最後には、菅又さんが手がけた福島の桃を使用したコンポートが登場。甘さと酸味が調和し、ミルクジェラートとの組み合わせで参加者達の満足度も高まりました。また、ブルーベリーマカロンやあんずフィナンシェもあり、食事の余韻を楽しみました。
食材生産者との交流
参加者は料理を楽しむだけでなく、実際に食材を育てる生産者とも交流する貴重な時間を持ちました。郡山ブランドの鈴木農場の鈴木智哉さんや、桃農家の枝並隆宏さんもその席に着き、参加者からの質問に丁寧に応じていました。
次回のイベントに向けて
今回のプレミアムディナーの成功を受け、今後は福島の食材産地を訪れるツアーイベントの開催も予定されています。福島の食と酒を味わう旅が、2025年に郡山、相馬、喜多方で行われる予定です。各イベントでは、地元の生産者とともに貴重な体験ができるチャンスがあります。
食の宝庫・福島の幅広い魅力を楽しむこのイベントは、訪れる価値が十分にあるものです。