アートとファッションが織りなす世界
東京都港区に位置するオルタナティヴ・スペース「WALL_alternative」では、2026年1月22日から2月7日まで、特別な企画展「THE WALL」が開催されます。この展覧会は、ファッションブランド「CHNEIDER」と彫刻家の髙山瑞によるコラボレーションで形成され、アートとファッション、工芸と日用品といった異なる領域の接点を探求する貴重な機会です。
私たちの周囲には、多くの“壁”が存在しています。それは単に物理的なものだけではなく、アートとデザインなど、様々な領域の間に存在する無形の境界も含まれます。今回の展覧会では、その壁を意識しつつ、アートとファッションという二つの世界がどのように交差し、響き合うのかを体感することができます。
CHNEIDERの革新性
CHNEIDERは、独自のテクニックを駆使して麻を用いた一点物の衣服を制作するファッションブランドです。彼らの作品は、ただの衣服ではなく、アートピースとしても位置づけられています。多様な自然素材を利用し、その特性を最大限に引き出すことで、デザインと実用性を兼ね備えた独自のスタイルを展開しています。これにより、洋服一つ一つが持つストーリーや、希少性の重要性を再認識させてくれるのです。
髙山瑞の木彫作品
一方、髙山瑞は木を題材にした彫刻を制作し、自然との共生をテーマにしています。彼女の作品は、木が持つ独特の質感や形状を生かしながらも、現代の視点を反映したものです。今回の展示では、彼女の作品とCHNEIDERの衣服が同じ空間に共存し、観覧者はそれぞれの作品が持つメッセージを読み解くことが求められます。木の温もりと、麻の柔らかさが交わることで生じる新しい景観は、まさにアートとファッションの融合の象徴です。
香りのエッセンス
展覧会の特筆すべき要素は、アロマパルファニストであるSumire Miyazakiが参加している点です。彼女は、アートと衣服をテーマに、それぞれの作品にインスパイアされた香りをデザインし、展示空間に香りの演出を加えます。この香りは、アートと衣服の狭間に宿る物語を視覚的にも体験できるように設計されており、五感をフルに活用した新たなアート体験を提供します。
ユニークなジュエリー
さらに、CHNEIDERは韓国のジュエリーアーティストイ・ジョンヒョンと協力し、麻の質感を模したユニークなジュエリーも展示します。彼の作品は、手作業によって形成され、その一つひとつが持つ独自の魅力を発揮しており、訪れる者々の視線を引きつけます。金属と麻という異なる素材の対比もまた、アートとファッションの交差を象徴する要素となっています。
イベントの詳細
この展覧会は、アートとファッションの新しい可能性を体験する絶好のチャンスです。入場は無料で、予約も不要です。新年に合わせて併設のバーもメニューをリニューアルし、自然派ワインを楽しみながら、アートを堪能できる空間となっています。
- - 会期: 2026年1月22日(木)〜2月7日(土)
- - 会場: WALL_alternative(東京都港区西麻布4–2–4 1F)
- - 時間: 18:00–24:00(※日曜休廊)
アートとファッション、香りが交錯する空間で、ぜひ自らの感性を広げてみてください。