関西と関東の父親育児観の違いを探る
2023年、花まる教育研究所が実施した「父親の育児実態調査」の結果、関西と関東の父親たちの育児に対する意識には顕著な違いが見られました。この調査では、関西に住む132名の父親が対象となりました。前回の調査では関東の223名の父親を対象に実施。同じ内容の比較が可能であり、興味深い知見が得られました。
育児の原点、親の背中
調査結果によると、関西の父親は育児に対する意欲を高める要因として「自分の親が育児をしていたから」という回答が多く、親世代の影響が強いことが分かりました。具体的には、関西での「子どもの成長実感」や「自分の成長に繋がった」という回答が高水準でしたが、特に3位には「自分の親がそうしていた」が上位に挙げられました。
これに対し、関東では「妻や家族からの感謝」が上位にランクイン。関西では家庭の影響や、自分の育った環境が育児観に大きく影響を与えていることが明らかになりました。関西の父親たちは、育児において自分が育った家庭像を強く意識しているようです。
相談先は家庭内が主流
育児に関する相談先の傾向も、関西と関東で異なりました。関西では、最も多く「妻」に相談する父親が82.6%で、次に実両親が31.8%でした。対照的に関東では、職場の同僚や上司に相談する割合が高く、そのため関西の父親たちは家庭の中での助け合いを重視していることが示されました。
このように関西では家庭内に相談が集中しているため、育児の悩みを身内で支え合う構造が顕著です。一方、地域を問わず、「相談相手がいない」と感じている父親も一定数存在することがわかりました。
孤独感の存在と悩み
育児を通じて孤独感を抱える父親は、関西で30.3%、関東では34.5%が「孤独を感じる」と回答しました。調査結果からは、育児に積極的に関わりながらもなお、内面的な孤立感を抱えている父親が多いことが読み取れます。悩みを抱える父親は91.7%に達し、地域を問わず共通の課題であることが明らかになりました。
具体的な悩みの状況では、関西の父親は「子どもの言うことを聞かない」といった具体的な問題に悩む傾向が強く、夫婦関係や家事などの役割分担に関する葛藤は関東よりも少ないのが特徴でした。
育児での喜びと成長実感
調査結果からは、育児を楽しむ瞬間も共通して見られました。最も多くの父親が喜びを感じる瞬間として「子どもの成長を実感したとき」と答え、関西では83.3%、関東では87.4%と高い数値でした。さらに、約9割の父親が育児を通じて自分自身も成長したと実感しており、自分の価値観や感情が豊かになったと感じていることが示されています。
社会全体での子育て支援
父親たちは「社会全体で子育てしている環境が整ってほしい」といった意見も寄せています。家族だけでなく、地域社会全体で子育てを支え合う重要性が感じられます。父親同士のつながりや、社会の支援を求める声が多く、今後の育児支援の在り方が問われています。
結論
今回の調査結果は、関西の父親がどのように育児に取り組んでいるのかを知るための貴重なデータです。育児への志向や悩みの構造が異なりながらも、共通した課題に直面していることが話題となりました。今後の対策として、家族だけでなく、地域や社会が協力して育児を支えていく必要があると感じます。