衛星インターネットによる新たな3D映像通信
2023年6月11日、静岡県富士市で合同会社ビスペルが開発した「ReHawk3D」が、衛星インターネットサービス「Starlink」を利用したリアルタイムの3D映像配信に成功しました。この技術は、遠隔操作システムの新たな可能性を拓くものであります。
「ReHawk3D」の特徴と技術
「ReHawk3D」は、4500万画素のカメラを2台使用し、水平視野角190度の立体映像をネットワークを通じて配信します。これにより、実際の作業を行う時に必要な手前と奥の距離感を実現し、まるでその場にいるかのような自然な感覚を提供します。特に注目すべきは、独自の高圧縮技術によって、通信が不安定な場所でも低遅延の立体映像を視聴できる点です。
山間部での実証試験
今回の試験は長野県北相木木材センターにて行われ、山間部のような通信環境が厳しい場所での林業機械の遠隔操作を想定しました。Starlinkを介して受信したリアルタイムの立体視映像は、地上局を経由してさらに安定したネットワーク接続が行われ、遠隔操作がスムーズに行えることを実証しました。
試験当日の速度測定結果は、アップロード速度が10Mbps、ダウンロード速度が90Mbpsでした。この通信速度でも十分に機能することが確認され、今後の技術改良に期待が寄せられています。
ビスペルの今後の展望
合同会社ビスペルでは、今後より安定した低遅延の立体映像配信を目指して新たなアルゴリズムの開発を計画しています。また、建設機械運用時の音声フィードバック機能など、新たな支援機能を開発し、作業効率の向上を図る方針です。業界最前線での技術導入により、現場での安全性と効率化を進める無限の可能性が期待されます。
なお、ビスペルでは「ReHawk3D」のデモンストレーションも随時行っており、興味のある方は予約を受け付けています。詳細は代表の馬渡までのお問い合わせをお待ちしています。
会社情報
所在地: 静岡県富士市川成島658-1
代表社員: 馬渡純
事業内容: 遠隔操作システムインテグレーター、支援機能の開発・販売
所在地: 長野県南佐久郡北相木村222-1
代表取締役: 野本浩幸
事業内容: 林業技術・経営に関するコンサルティング、林業事業
この新たな技術が、将来的にもっと多くの分野に適用されることを期待しつつ、今後の動向から目が離せません。