銀河の雪の秘密
2025-02-27 14:13:40

宇宙の謎に迫る!銀河の雪、生命の起源を探る研究

新たな有機分子の発見とその意義



寒い冬の空気の中、私たちは時折降り積もる雪を目にします。しかし、銀河の中でもこの氷が作られ、その過程が生命の起源に関与しているかもしれません。新潟大学と東京大学の研究チームは、宇宙の謎に迫る観測を実施し、これまで知られていなかった2つの氷天体の特徴を明らかにしました。

研究の背景


有機分子は生命の材料となりうる物質であり、どのようにして宇宙で生成されるのか、そしてその材料が惑星に届く過程は、天文学と惑星科学の大きな謎の一つです。この謎を解く手がかりとして注目されているのが、星間空間に存在する氷です。研究チームは、赤外線で明るく輝く氷天体を発見し、その周囲には水や有機分子から成る氷が豊富に確認されました。これらの天体は、一般に知られている星形成領域には位置していないため、その素性は謎に包まれていました。

謎の氷天体の観測


研究チームは、アルマ望遠鏡を使用し、波長約0.9mmの電磁波観測を通じて、これらの氷天体の分子ガスの性質を調査しました。結果、確認されたのは、一酸化炭素と一酸化ケイ素の輝線のみであり、宇宙の中でも非常にコンパクトなガスの分布が見えました。観測による結果は、これまで知られていた天体の特徴とは明らかに異なるものでした。

新たな生成の場としての宇宙


2つの氷天体は、それぞれ独立した天体であることが明らかになり、異なる距離に存在していることが示されました。さらに、得られたデータから、これまでの氷天体の特徴に一致しない新たなタイプの氷・有機分子生成の場である可能性が示唆されました。特に注目されるのは、一酸化ケイ素が高濃度で見つかった点であり、これは通常の星間雲では見られない現象です。

今後の研究展開


この研究の成果は、2025年2月25日に『The Astrophysical Journal』に掲載されました。今後、アルマ望遠鏡やジェームス・ウェッブ宇宙望遠鏡によるさらなる観測が進むことで、謎の氷天体の正体や、宇宙における生命の材料の起源により近づくことが期待されています。これまで名前の見えなかった天体に、生命の可能性を秘めた謎が隠されているのです。

研究に対する謝辞


この研究は、日本学術振興会の科学研究費および国立天文台の助成、さらに新潟大学量子研究センターからの支援を受けて行われました。


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