トルビズオンが那珂川市で実施する防災訓練
福岡県那珂川市成竹区で、株式会社トルビズオンが地域住民や行政関係者と連携し、2025年6月22日(日)に大型物流ドローンを利用した防災訓練を行うことが発表されました。今回の訓練は、近年増加する豪雨による災害への備えとして、地域の防災力を向上させ、物資輸送の新たな手段としてドローンを活用することの可能性を探るものです。
訓練の目的
訓練では、南畑小学校を避難所とした場合に必要となる飲料水などの物資を、ドローンで迅速に輸送することを想定しています。地域住民や自治会、行政との連携を強化し、受け取り体制や避難体制の確認も行います。また、住民がドローン輸送を見学し、理解を深める場も設けられる予定です。
成竹区の防災環境
成竹区は、周囲が山地に囲まれ、那珂川流域が付近にあるため、土砂災害や河川氾濫のリスクがある地域です。ハザードマップでも、南畑小学校を取り囲むように特別警戒区域や警戒区域が設定されています。このような地域では、日頃からの防災意識と共助が非常に重要です。
今回の防災訓練は、住民にとって基本的な行動確認の場となりますが、災害時には道路が寸断され、外部支援が届かない場合も考えられるため、自助・共助の意識を高めるきっかけにもなります。
訓練の詳細
訓練の日程は2025年6月22日(日)、8時から11時までを予定しており、10時30分頃にドローンの飛行が行われる予定です。また、使用されるドローンは「DJI FlyCart30」で、大型の物流ドローンです。安全確認として、オペレーターと補助員を配置し、安全体制を確保します。訓練そのものは、認可を受けた飛行ルートを設定し、住民の安全を守るための立入制限帯も設けられます。
トルビズオンの思い
トルビズオンの代表、増本 衞氏は、今回の訓練を通じて地域の人々にドローンの利活用を直接体験してもらえる機会と捉えています。昨年度にも同エリアでデモ飛行を実施しており、その経験を基にした取り組みであるとのことです。
同社は、物流ドローンによる物資供給が災害時の有効な手段となると信じており、今後も地域との協力を深めていく計画です。特に、災害時の物資運搬ルートを開拓し、最適化を進めることが急務とされています。
トルビズオンとは
トルビズオンは、産業用ドローンの販売や導入支援を手掛ける企業で、国のライセンスに対応したドローンスクールの運営を行っています。加えて、地域におけるドローン活用の推進を図り、自らの提供する「S:ROAD」を通じて、ドローンの社会実装を進めています。さまざまな分野でのドローンの導入を支援し、地域のニーズに応じたプランを提供しています。
この訓練を成功させることで、地域住民の防災意識を高め、実際の災害時に備えた取り組みが進むことが期待されます。