神石高原町のドローン活用
2022-03-11 14:43:48
広島県神石高原町におけるドローン活用の取り組みを探る
広島県神石高原町におけるドローン活用の取り組み
広島県神石高原町は、地域の災害対応力を強化するために町民主体のドローン活用を積極的に進めています。この取り組みは、近年の気候変動や自然災害の増加を背景に急務とされています。
1. ドローン社会実装の重要性
2018年の集中的な豪雨によって神石高原町では広範囲にわたる被害が発生し、従来の災害対応では不十分であることが浮き彫りになりました。特に、山間部では自治体単独での迅速な情報収集が困難で、ドローンの活用が重要視されるようになりました。高所からの視点で災害の状況をリアルタイムで確認できるドローンは、危険な地域や被害状況が不明な場所での効果的なツールとなります。
2. ドローンコンソーシアムの設立
町は令和元年にドローンコンソーシアムを設立し、町民の中からドローン操作ができる担い手を育成するプログラムを始めました。在籍する約8名の町民は、ドローンの操作技術や災害対応に必要な知識を習得するための講習を受けています。これにより、地域の防災力を高めるための基盤が整えられています。
3. 講習内容と実施
具体的には、ドローンの安全運航、空間情報の取得方法、自然災害に対する理解を深める講習が行われており、各講習では専門の会社であるパーソルプロセス&テクノロジー(以下、パーソルP&T)による指導が行われています。受講者たちは、災害時に必要な技術をしっかりと学び取ることができています。また、講習の実施は、災害現場での実践的な演習をも含み、その重要性を体感する機会となっています。
4. 災害対応フローの構築
令和3年度にはドローンを使った災害対応の具体的なフローも構築されました。発災後に町民の担い手が情報収集や画像処理を行い、得た情報をすぐに自治体と共有できる仕組みを整えています。この訓練では、防災に向けた役場との連携方法や必要なアプリ操作についても学ぶことができ、より迅速な対応が可能になります。
5. 担い手の増加活動
神石高原町では継続的に担い手を増やす活動を行っており、毎年新しい受講者がドローンスクールに参加し、基礎的な知識を学んでいます。今年度も新たに5名の担い手が育成される予定です。これに加え、ドローンの法令順守や安全運航に関する講習も行われ、町民の間での技術支援が進められています。
6. 今後の展望
神石高原町ではドローンを用いた地域防災力の強化を今後も推進していくとともに、他地域や産業への応用も目指しています。また、広大な土地を活用したドローンフィールドを令和4年度にオープンし、さらなる社会実装の支援を行う予定です。この取り組みは、単に災害時の迅速な対応にとどまらず、地域のさまざまな課題の解決にも寄与することが期待されています。
会社情報
- 会社名
-
神石高原町役場
- 住所
- 広島県神石郡神石高原町小畠1701
- 電話番号
-
0847-89-3332