TXP MedicalとMHNexusが新たな提携を発表
東京に本社を置くTXP Medical株式会社(代表取締役:園生智弘)は、マレーシアの医療IT企業MHNexus社(CEO:Dr Azrin Zubir)との提携を発表しました。この提携は、プレホスピタルや救急・集中治療の領域における高度な電子カルテシステムの開発を目的としています。
両社のビジョンが共鳴し合い、合意に至った背景には、AI技術を活用した電子カルテが診療業務に大きな変革をもたらすとの考えがあります。TXP Medicalは、マレーシアの国立病院で展開されているMedical Programme Information System(MPIS)に、ICU Bridgeという機能を追加し、急速に発展する医療現場のニーズに応えようとしています。
本提携によって、約90の病院にICU Bridgeを導入予定であり、これにより集中治療室における病床管理やモニタリング、患者統計の作成が容易になります。これにより医療従事者や病院経営者は、より効率的に業務を進めることができるでしょう。さらに、救急外来やプレホスピタルの支援機能についても導入を検討中です。
ICU Bridgeの特筆すべき点は、AI-OCR技術の活用です。この技術により、バイタルサインモニターや医療機器の設定画面、臨床検査結果を撮影・アップロードするだけでICUチャートが自動生成されます。また、各種医療機器とのデータ連携もコストをほとんどかけずに行えます。これにより、医療機関同士のリアルタイムでの情報共有が可能となり、遠隔ICUソリューションとしての役割も期待されています。
MHNexus社のDr Azrin Zubirは、この提携の重要性を強調し、TXP Medicalの持つ技術力が、マレーシアの公立病院におけるICT革新の一助になることを期待しています。一方、TXP Medicalの園生智弘は、医療の現場でのテクノロジー導入が意思決定をデータに基づくものに変える第一歩であると強調しました。
今後は、医療データの二次利用やAIエージェント機能の統合が計画されており、AIによる音声入力や診断機能を含む新機能も続々と開発される予定です。TXP MedicalとMHNexusは、この取り組みを通じてアジア全体、さらには世界への電子カルテの展開を進めていく方針です。
この提携は、TXP Medicalが「医療データで命を救う」という使命のもと、医療インフラの革新を牽引するスタートアップ企業として、今後ますます注目を集めることでしょう。TXP Medicalが提供するNEXT Stage ERは、全国の大病院83箇所で導入され、救急隊向けのNSER mobileは1200万人以上に関連する実績を持っています。
両社は、医療現場に最も適したソリューションの提供を通じて、共に世界を変えていく挑戦を全力で進めていくとしています。今後の展開から目が離せません。