ロームとTelechipsの連携
2024-11-21 09:21:52

ロームのPMIC、Telechipsの次世代コックピット設計に採用される

ロームのPMICがTelechipsのコックピットデザインに選定される



ローム株式会社が展開するSoC向けPMIC(パワーマネジメントIC)が、韓国の半導体ファブレスメーカーであるTelechipsの次世代コックピット用電源リファレンスデザインに採用されました。この電源リファレンスデザインは、最先端の車載向けSoCである「Dolphin3」と「Dolphin5」に基づいており、特に欧州の自動車メーカーにおいて2025年からの量産が計画されています。

電源リファレンスデザイン「REF67003」と「REF67005」には、ロームの「BD96801Qxx-C」、「BD96805Qxx-C」、「BD96811Fxx-C」および「BD96806Qxx-C」といったPMICが用いられ、これによりシステムの省エネ化や信頼性の向上が図られています。また、電源ボードもロームの公式ウェブサイトで提供されており、Telechipsからの提供が行われます。

技術協力の背景


ロームとTelechipsは2021年に技術交流をスタートし、SoCチップの設計段階から緊密に協力してきました。この共創の成果として、Telechipsの電源リファレンスデザインにロームの先進的な電源ソリューションが組み込まれています。特に、メインPMICに加えたサブPMICやDrMOSを通じて、様々な機種に対応可能な設計が実現されています。

Telechipsのシステム半導体R&Dセンターの責任者であるMoonsoo Kim氏は、同社のコックピットやADAS(先進運転支援システム)の技術において、ロームの電源ソリューションを採用できたことに大きな喜びを示しています。これにより次世代コックピットの多機能化や大画面化に適した電源設計が可能になり、低消費電力を実現することができました。

PMICの重要性と自動車業界への影響


近年の自動車コックピットには、ディスプレイやインフォテインメント機能が幅広く搭載されており、各アプリケーションの多機能化が進んでいます。それに伴い、PMICなどの電源ICには高い電流対応能力と高効率な動作が求められています。ロームが提供するPMICは、内部にメモリを持ち、出力電圧の設定やシーケンス制御が可能なため、多岐にわたる電流要求に柔軟に応えることができます。

自動運転時代に向けた展望


ロームのLSI事業本部長、髙嶋純宏氏は、Telechipsの実績ある電源リファレンスデザインに採用されることを非常に喜ばしく思っています。ADASの発展やコックピットの多機能化に伴う大電流の要求に応じるための技術的な進化を推し進め、効率性と信頼性の両立を目指しています。

Dolphinシリーズは、自動車インフォテインメントやADASに特化したSoCであり、Dolphin3およびDolphin5はそれぞれ最大4画面および5画面の投影に対応できる設計となっています。Telechipsは、これまでに培った技術力を基に製品ラインアップを充実させ、次世代自動車の進化に寄与することを目指しています。

今後もロームとTelechipsの技術交流が進むことで、さらなる革新が生まれることが期待されます。このコラボレーションがもたらす未来のモビリティへの貢献に、注目が集まっています。


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会社情報

会社名
ローム株式会社
住所
京都府京都市右京区西院溝崎町21
電話番号
075-311-2121

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