革新技術を駆使した日本ハイドロパウテックの挑戦と資金調達

革新技術を駆使した日本ハイドロパウテックの挑戦



日本ハイドロパウテック株式会社(以下、NHP)は、革新的な加水分解技術に基づく食品開発を行っている企業です。2014年に設立された同社は、化学薬品を一切用いることなく、短時間で醸造物や発酵物を製造する特許技術を有しています。この技術により、食品の分子結合を切断し、任意のレベルまで低分子化した粉末や液体原料を生み出すことが可能です。

特徴的な製造プロセス


NHPの技術にはいくつかの特筆すべき特徴があります。全ての製造プロセスにおいて無排水化が可能であり、僅かな電力とガスを利用することで環境負荷が極めて低く抑えられています。また高温およびせん断力を使用することで、素材に含まれる芽胞菌をほぼ無菌化することができ、食感の向上や消化吸収の促進も実現しています。さらに、化学薬品を一切使わないため、オーガニック製品としての表示が可能となります。

昆虫食市場への貢献


NHPは、既にコンビニエンスストアやスーパーマーケットへの製品供給実績を持つ他、昆虫食素材に対しても積極的に技術を提供し、大幅な滅菌化や微粉末化、低分子化を達成しました。これにより、昆虫食ベンチャー企業への市場開発への貢献が進んでいます。さらに、非可食バイオマスを活用したバイオリファイナリーの実現に向けても、当社技術が採用され始めています。

資金調達の背景


最近、NHPは約3.1億円の資金を調達しました。この資金は主にチョコレート製造の研究開発に投資されます。アレルギー人口が増加する中、多くの子供たちが乳アレルギーを持つことが顕著になっています。NHPは、現在の一般的なチョコレート製造方法の課題を克服するために、短時間・衛生的・低コストでチョコレート原料を製造することを目指し、全粉乳を代替する植物性加水分解物を使用したアレルゲンフリーチョコレートを開発しました。

この技術により、NHPは独自の製造プロセスを活かし、様々な用途に適した高品質なチョコレートを提供できる見込みです。

引受先企業のコメント


今回の資金調達にあたっては、Angel Bridge株式会社や株式会社立花商店が引受先として名を連ねています。Angel Bridgeの代表は、食を取り巻く環境の変化に対応するNHPのビジョンに共感し、持続可能な社会へ貢献するための支援を表明しました。一方、立花商店は、米や豆加水分解物の技術に魅力を感じ、NHPの独自の製造方法に期待を寄せています。

未来の展望


今後、NHPは資金調達を活かし、工場の拡張や機械設備の導入を進め、生産体制を強化していく計画です。また、日本の食文化や食品産業をさらに豊かにするため、熊澤代表のビジョンをもとに引き続き革新的な開発を行う方針です。日本ハイドロパウテックは、日々進化し続ける食のイノベーションの最前線に立っています。

会社情報

会社名
日本ハイドロパウテック株式会社
住所
新潟県長岡市稲保4丁目750-3
電話番号
0258-66-2487

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