北アフリカでの投資革命を目指す日系VCの挑戦とその影響

新たな投資市場：北アフリカに注目した日系VCの誕生

Sunny Side Venture Partnersは、北アフリカ地域をメインターゲットとした1号ファンドを設立し、すでにエジプトとスーダンのスタートアップ企業に向けた先行投資を行いました。特にエジプトは、人口も多く、急成長する市場であるため、これからのビジネスチャンスを期待されています。

現地に根差した投資の重要性

本ファンドにおける投資対象は、Pre-SeedまたはSeedステージの企業です。特に、エジプトを中心とした北アフリカは、スタートアップシーンが活発化しており、投資対象としての魅力が増しています。エジプトに拠点を置くキャピタリストが現地の企業に根差した視点で投資を行うことの重要性は高まりつつあります。

スタートアップの成長と挑戦

近年のデータによれば、アフリカ全体でのスタートアップ投資は急速に増加しています。2015年に55件、2億7700万ドルだった投資は、2021年には681件、52億ドル超えと成長を見せました。エジプトはその成長の中心として期待されており、過去2年で急激に市場が進化しています。

2019年にはエジプトはディール数で3位だったが、2021年にはナイジェリアに次いで2位に浮上しました。市場におけるエジプトの成長は、近年多くの注目を集めています。

北アフリカ市場のユニークな特性

エジプトのスタートアップは、フィンテック領域に限らず、Eコマースやヘルステック、ロジスティクスなど多岐にわたるジャンルに活発に展開しています。このような多様性は、北アフリカが持つ特性から来ており、サブサハラとは異なるビジネスモデルも形成されています。

特に、エジプトのインフラ整備やテクノロジー活用が進んでいることから、多くの企業が競争力を持ち、革新を続けています。また、エジプトは中東とアフリカの接続点としても機能しており、国際的なビジネス展開にも強みを持っています。

顕在化する投資機会

Sunny Side Venture Partnersが投資を行った4社は以下の通りです：

- The Fashion Kingdom ではエジプトのローカルブランドと消費者を結ぶEコマースプラットフォームを展開しており、成長を続けています。
- Cartona は FMCGプロダクトのB2B Eコマースとして、小売業者とメーカーを直接繋ぎ、流通の効率化を図っています。
- Mazadat はMENA初のオークション機能を持つC2C Eコマースを提供し、商品の取引を安全に行える仕組みを構築しています。
- Bloom はスーダン発のフィンテック企業であり、Y-Combinatorに選出され、国内の金融課題を解決するためのサービスを展開しています。

日本と北アフリカの架け橋

Sunny Side Venture Partnersは現地の企業との連携を通じて、日本とアフリカを繋ぐことを目指しています。私たちが大切にする「Additionality」とは、他の企業が行えない新たな価値を創出することです。この理念をもって、現地での起業家との協力を重視し、北アフリカのマーケットを活性化させていきます。