『ポップアップカードのすうり』で楽しく学ぶ幾何学の世界

『ポップアップカードのすうり』で幾何学を楽しく学ぼう

理工学分野の専門書を手がける株式会社近代科学社が、2025年6月30日に新たに刊行する『ポップアップカードのすうり』。これは、幾何学の楽しさを体験できる教材として注目を集めています。著者は、名著「Geometric Folding Algorithm」や「How to Fold It」の続編を手がけたJoseph O’Rourke氏。本書の翻訳を担当したのは、電気通信大学大学院情報工学専攻を修了した上原隆平教授です。

書籍の内容について

本書では、主にポップアップカードと呼ばれる立体的なカードのデザイン方法や制作過程を、数理的な観点から紹介しています。初心者でも理解できるように、複雑な幾何学的概念をわかりやすく丁寧に説明しており、学びながら実際に手を動かすことができる点が魅力です。

特に、平行折りやV字折り、ポップアップ・スピナーといった章は、カード作りの基礎から応用技術までを扱っており、実践的な経験が得られるでしょう。また、全194ページにわたる内容は、読み物としても楽しめる工夫が凝らされています。

特色と目次のご紹介

本書は数理的でありながらも、アート的な要素が豊富に織り込まれており、ページをめくるたびに新しい発見があることでしょう。

目次の一部を紹介します：

- 第1章: 平行折り
- 第2章: V字折りと回転運動
- 第3章: 騎士のマスク
- 第4章: ポップアップ・スピナー
- 第5章: 多面体
- 第6章: ポップアップデザインのためのアルゴリズム

など、様々なテーマが展開されており、どの章も興味深い内容です。特に「ポップアップデザインの困難性」に関する章では、数学的な困難さがどのようにデザインに影響を与えるのかを解説しています。これにより、ただの作品作りに留まらず、数学の深い理解にもつながります。

著者について

上原隆平氏は、現在北陸先端科学技術大学院大学で副学長を務めており、パズルの収集や研究でも知られています。また、さまざまな学会にも所属しており、理工系の教育に情熱をもって取り組んでいます。彼の専門知識に基づいた翻訳が、読者に新たな視点を提供することでしょう。

まとめ

『ポップアップカードのすうり』は、楽しく学べる幾何学の教材としてだけでなく、自分自身で作品を作る楽しさも味わえる内容となっています。特に子供たちや理工系に興味がある方々にとっては、非常に良い学びの機会となるでしょう。価格は5,000円（税込5,500円）で、ISBNは978-4-7649-0660-0C3041です。詳細は近代科学社の公式ウェブサイトでも確認できますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。