日本の空にフランスの風
今年、名高いフランスの料理界で新たな響きが加わりました。それはオリヴィエ・シェニョンシェフが受章したフランスの「農事功労章(シュヴァリエ)」です。彼はその技術と情熱で、今年もさらなる高みへと進化を遂げています。
シェニョンシェフは、フランス各地のミシュラン星付きレストランで研鑽を積んだのち、2005年に「ピエール・ガニェール・ア・東京」の総料理長として日本に上陸。その後、2013年にはロオジエのエグゼクティブシェフに就任し、2018年からはその名に恥じない三つ星を獲得しています。そして2023年にはロオジエ創業50周年をともに祝うことができました。
フランスの味を日本に
近年、シェニョンは日本の有機無農薬農業を広げる「マイクロバイオーム農法」への取り組みを強化しています。「シェフとしての限られた力を最大限に発揮し、日本の自然環境を守りつつ、フランスのような有機農業を日本でも育んでいきたい」とシェニョンは語ります。そして、身体に優しい食材を使った「健康と長寿」の料理を目指しているのです。
このような彼の理念に共感したエールフランス航空は、シェニョンが監修した機内食メニューを発表する運びとなりました。ビジネスクラス及びラ・プルミエール向けに、それぞれ12種類の新しい機内食が提供されることになり、2025年1月から空の上でもシェニョンシェフの料理を楽しむことができるようになります。
日本の四季の味をフランス料理で
シェニョンシェフは、日本の四季折々の新鮮な食材をフランス料理に取り入れ、主菜として牛肉、鶏肉、魚、さらにはベジタリアン向けのメニューも用意しています。それぞれの料理は、見た目にも美しく、味覚的にも新しい体験を提供することでしょう。
この取り組みは、シェニョンシェフのクリエイティブなセンスが生み出す新たな食の旅であり、機内という特別な環境でそれを体験できるのは、私たちにとっても貴重な機会です。彼が監修した料理は、ただ空腹を満たすだけでなく、心を豊かにし、乗客を空の旅へと誘うことでしょう。
フランス料理の伝統と革新
シェニョンシェフは、ロオジエの伝統を受け継ぎつつ、フランス料理の本質を追求し続けています。最高の食材を選ぶことに加え、彼独自の感性で食材の組み合わせを創造し、新しい味わいを生み出しています。名店ロオジエでは、洗練されたダイニングエクスペリエンスが提供されており、訪れる者たちを別世界へと誘う魅力があります。
店舗内は「白」「ゴールド」「透明感」「ガラス」「光」をテーマに、9メートルの吹き抜けと一体化した空間で設計され、非日常を味わうことができるのです。優れたサービスとおもてなしにより、訪れるお客さまからは高い評価を受け、そこから生まれるコミュニティーの形成も大切にしています。
持続可能なフードの未来へ
ロオジエは、次世代の美しい食文化を守るため、「美しい環境がなければ美しい食材は育たない」という信念を持ち、SDGsを意識した取り組みを行っています。多くの食材は、持続可能な漁法を実施する漁師や、環境に配慮した養鶏場から供給され、さらにはリサイクルの油を利用した石鹸の製造や、リサイクルビニールの使用など、地球に優しい活動を進めています。
このようにオリヴィエ・シェニョンシェフの取り組みは、フランス料理を通じて持続可能な未来を見据えたものであり、私たちのシーンでもブランドとして真に大切なおもてなしを提供し続けています。今後のシェニョンシェフの料理に期待が高まります。