太陽光パネルのリユース
2024-11-06 20:23:55

三井化学とSustechが進める太陽光パネルのリユースプロジェクトの全貌

新たな再エネ導入スキーム実証を目指す三井化学とSustechの取り組み



再生可能エネルギーの普及が進む中、太陽光発電に関連する新たなプロジェクトが始動しました。三井化学株式会社と株式会社Sustechの共同取り組みで、中古の太陽光パネルのリユースを通じて、環境負荷の低減と持続可能なエネルギー供給を目指しています。

背景と目的



2012年に再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)が導入されて以来、太陽光発電は急速に普及しました。その結果、全国で積み上げられた発電所の出力は、なんと50GWを超えています。しかし、2030年代半ばにかけて、大量の太陽光パネルが役割を終え、廃棄される見込みです。そのため、これらのパネルのリユースやリサイクルが急務となっています。

この背景にあるのが、2023年7月から施行された廃棄費用積立制度の義務化です。この制度により、発電事業者は廃棄にかかる費用を計画的に積み立てることが求められるようになりました。しかし、単に廃棄費用を確保するだけではなく、太陽光パネルそのものの再利用へ向けた体系的なアプローチが必要です。

プロジェクトの概要



三井化学は、太陽光パネルの封止材製造に関して40年以上の経験を持ち、6GW以上の発電所に関する診断・コンサルティングを行ってきました。また、Sustechは「ELIC」という分散型電力運用プラットフォームを開発し、再生可能エネルギーの運用にも力を入れています。このプロジェクトでは、両社の知見と技術を活かし、中古太陽光パネルの効果的なリユースを実現するための実証実験を行います。

プロジェクトの流れは、FIT発電所で発生する中古パネルを三井化学が調達し、Sustechがそのパネルを設置、分散型電力運用プラットフォーム「ELIC」を通じた電力運用と保守・管理を行います。これにより、効率的なエネルギー管理が可能となり、発電所の稼働率を向上させることが期待されています。

三井化学の太陽光ビジネス



三井化学は、2014年に太陽光パネルの診断及びコンサルティング事業に着手し、これまでに3,500箇所以上の現場で評価を行っています。特に、発電量や設備の状態を把握するための技術評価レポートを提供し、必要に応じてオンライン診断サービスも展開しています。このサービスにより、発電所の運用効率を最大化し、結果として温室効果ガスの削減にも寄与しています。

Sustechの役割



Sustechは、「エネルギーの新しい未来を描く」ことを理念として掲げ、分散型電力運用プラットフォームELICを基にしたソリューションを提供しています。このプラットフォームでは、AI技術を駆使し、電力需要や発電量の予測、蓄電池の最適制御など、先進的なエネルギー管理が可能です。Sustechは、グリーンビジネスの実現を目指し、環境負荷の低減に貢献しています。

まとめ



三井化学とSustechの共同プロジェクトは、太陽光発電の持続可能な未来を担うものとして高い期待が寄せられています。再生可能エネルギーの普及には、新たなビジネスモデルと技術革新が不可欠です。この取り組みを通じて、太陽光パネルのリユース促進が進むことで、より持続可能な社会の実現に寄与することでしょう。今後の実証実験の結果に注目が集まります。


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会社情報

会社名
株式会社Sustech
住所
東京都港区芝3-1-14芝公園阪神ビル5F
電話番号
03-6722-6301

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