コンサルティング市場の2024年版調査結果
コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社が2024年版の「日本のコンサルティング市場規模と将来予測」を公開しました。この報告書によれば、日本のコンサル業界はついに市場規模が2兆円を超え、2023年度の市場規模は前年から9.5%増加した結果、約2兆23億円に達しました。コンサルティング業界は23年度も安定的な成長を維持しており、今後数年間はこの成長が続く見込みです。
2023年度の市場動向
近年、コンサルティング市場は急成長を遂げています。特に総合及び戦略系のコンサルティング部門が大きな成長を見せており、それぞれの市場規模は12,389億円(61.9%のシェア)と2,812億円(14.0%のシェア)を記録しました。これらの領域では年平均成長率(CAGR)が実に15%を超え、業界全体の成長を強力に支えています。
しかし一方で、グローバルファームでも社員の削減が行われ、これがコンサルティング市場にとっての負の要因となる可能性があると指摘されています。それでも、調査を実施した結果、2024年までの成長は見込まれており、今後の市場の変化には注意が必要です。
2030年までの市場予測
さらに、2030年度に向けた市場予測も注目されています。予測によれば、スタンダードケースでは2023年度比で約25%増、すなわち市場規模が約2兆5千億円に達するとされています。一方で、ポジティブケースでは約2兆8千億円になる見込みで、成長率は38%に達するという楽観的なシナリオも示されています。ただし、ネガティブケースでは市場規模が約2兆3千億円にとどまることも考えられ、成長率は17%にとどまる可能性があります。
市場のリスク要因
コンサルティング業界は今後も活況が予想されますが、リスク要因も無視できません。日本国内の企業が優秀な人材を自社内で獲得する動きが強まることで、コンサルティングニーズが減少する可能性があります。また、世界経済の変動も業界に影響を及ぼす要因となり得ます。特に、特定のファームでは売上高や従業員数の伸びが鈍化しているとの報告もあり、注意が求められます。
まとめ
コンサル業界は2024年にかけて依然として成長し続けると予測されていますが、変化の兆しも見られます。労働集約型のビジネスモデルであるコンサルティング業務は、各国の経済状況による影響を受けにくい特性を持っていますが、それでも市場の変化に従ったリスク管理が必要です。今後の市場動向を注視し、各企業は柔軟に対応していく必要がありそうです。さらなる詳細情報は、コンサル業界メディア『コンサルのあんなこと、こんなこと』を通じて公開されています。
企業情報
コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社は、東京都中央区に本社を置き、経営や業務、ITに関するコンサルティングサービスを展開しています。