成層圏データ通信
2025-03-03 15:27:41

成層圏で実現!スマートフォンとの革新的なデータ通信の成功

成層圏利用の新たな通信技術



2025年2月、株式会社Space CompassとNTTドコモが共同で、ケニア共和国のライキピアカウンティにて、スマートフォン向けのデータ通信実証実験に成功しました。この実験の特筆すべき点は、高度約20kmの成層圏を飛行する「高高度プラットフォーム(HAPS)」を介して、地上のLTE基地局からスマートフォンへデータを送信したことです。実験の結果、地上ゲートウェイ局とHAPSを経由して、スマートフォンへのデータ送信で4.66Mbps以上の通信速度を確認しました。

HAPSとは何か



HAPS(High-Altitude Platform Station)は、高度約20kmの成層圏で数日から数か月間無着陸で飛行することができる無人航空機です。これにより、従来の通信網ではカバーが難しかった地域や、疎外されたエリアに対しても広範囲な通信サービスの提供が可能となります。特に、地上の通信設備が整っていない過疎地や中山間地域などにおいて、HAPSは大きな可能性を秘めています。

実験の内容



本実験では、地上に設置されたLTE基地局を地上ゲートウェイ局に接続し、HAPS上に搭載した通信装置を介して、データの送受信を行いました。試験中、地上ゲートウェイ局から高高度を飛行するHAPSまでの通信が正常に行われ、スマートフォンで受信できることを確認しました。これは世界初の事例であり、非常に意義深いものです。

未来に向けた展望



Space CompassとNTTドコモは、今後の研究開発を進め、HAPSの商用化を2026年を目指して推進します。さらに、Beyond 5Gの時代において、空、海、宇宙などのさまざまな環境での「超カバレッジ拡張」を実現するための宇宙RAN(Radio Access Network)の開発にも取り組んでいく予定です。

技術の進化と新たなビジョン



この実証実験の成果の一部は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の「革新的情報通信技術(Beyond 5G(6G))基金事業」による支援で得られました。これにより、次世代の通信技術がますます進化していくことが期待されます。

株式会社AALTOが製造した小型固定翼型HAPS「Zephyr」も、実験において重要な役割を果たしています。「Zephyr」は無人航空機として64日間の連続滞空飛行を実現した実績を持ち、その性能は極めて高いものです。

まとめ



株式会社Space CompassとNTTドコモの取り組みは、今後も新たな通信の可能性を開くものであり、私たちの生活に革新をもたらす可能性を秘めています。これからの技術の進展が、多くの人々に便利で快適な通信環境を提供することを期待しています。


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会社情報

会社名
株式会社NTTドコモ
住所
東京都千代田区永田町2丁目11番1号山王パークタワー
電話番号

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