令和7年7月9日(水曜日)、高槻市の全市立小中学校において、「高槻農産物の日」として地元の農産物をふんだんに使った給食が提供されるイベントが開催されました。これは地産地消の促進を目的とした取り組みの一環で、特に今年は高槻産の規格外品であるジャガイモとタマネギを使用した「高槻エコロッケ」が新たに登場しました。このメニューはフードロス削減にも寄与し、環境への配慮を意識したものとなっています。
市立阿武野小学校では、3年生の児童たちが地元の農家と一緒に給食を楽しむ交流会が行われ、農業生産者から直接話を聞く機会が設けられました。子どもたちは生産者の思いや苦労を理解し、食物を無駄にしない意識や生産者への感謝の気持ちが育まれました。このように、食の大切さを学ぶ貴重な体験を通して、児童たちは農業への興味を深めていくのです。
この日のメニューには、高槻エコロッケに加え、地元産のそえ野菜、豆苗の五目スープとご飯、牛乳が含まれており、さらに三島江地区で栽培された豆苗や樫田地区で採れたシイタケなど、多彩な地元産品が使用されました。特に「高槻エコロッケ」は、販売できない規格外のジャガイモとタマネギを活用しており、子どもたちが地産地消の重要性を理解し、さらにはSDGs(持続可能な開発目標)についても学ぶ機会となりました。
交流会では、阿武野小学校に訪れた地元農家の4人が、児童たちと楽しい会話を交わしました。3年生の児童たちは農家の方に感謝の手紙を読み上げ、「農家のみなさんのおかげでおいしい給食を食べています」といった温かいメッセージを伝えました。この姿に対し、地元農家の畑中さんは、「子どもたちの笑顔を見ると励みになります。これからも安心安全な野菜を作っていきたい」と嬉しそうに語りました。
交流会の後には、児童たちが給食を囲み、農家の方々から「天候や気温を気にしながら育てることが大変」などの話を聞き、熱心に耳を傾けていました。児童たちは「タマネギはどうやってできるの?」や「このコロッケおいしいね」といった楽しい会話を交わしながら、農業の知識を深めるとともに、農家との距離を縮める大切なひとときを過ごしました。
このような経験を通じて、子どもたちは地域の農業や食文化への理解を深め、自らの食生活がどのように支えられているかを学ぶことができます。この取り組みは、今後の地産地消の意識向上にもつながることが期待されています。食材を通じて生産者とのつながりを感じることは、地域コミュニティの中での大切な価値観を育む取り組みとなっていると言えるでしょう。