沖縄民謡界の巨星による夢のデュエットがアナログ化！

アナログ化決定とその背景

沖縄民謡の重鎮、登川誠仁と大城美佐子の至宝のアルバム『デュエット』が、2025年12月6日に初めてアナログ盤として発売されることが決まりました。このリリースは、沖縄民謡ファンや音楽愛好者にとって、特別な意味を持つものとなるでしょう。

このアナログ盤は、登川誠仁の音楽活動を振り返るシリーズの一環として位置づけられています。過去の作品、『スピリチュアル・ユニティ』や、知名定男との共演アルバムに続く、待望の第3弾です。レコードの内容は、流通先や媒体によって異なることが多く、音楽ファンがアナログ形式で作品を楽しむことの利点を再認識させられる機会を提供します。

アナログ盤の特長

アナログ盤には、藤田正が監修した詳細なライナーノートが添付されており、選曲や歌詞対訳が含まれています。さらに、アナログ専用のオリジナルジャケットが用意されているため、これまでのCDとは異なる魅力を持っています。これは、音楽だけでなくアートとしての価値も重視された結果でしょう。

夢の共演のきっかけ

登川誠仁と大城美佐子の夢の共演が実現したのは、2012年のことです。当時、登川が8歳の高齢で、大城が76歳という年齢でした。二人は沖縄の歴史や文化を音楽を通して伝えることに情熱をもっていました。若夏の頃、登川は自らの自宅に大城を招き、わくわくする気持ちで録音プランを練ったのです。

その時の会話の中で、二人は「気が熟したならすぐに」という精神を持ってレコーディング日程を速やかに決定しました。実際の録音は沖縄市のサード・ガレージ・スタジオで行われ、二人が顔を見合わせながらの一発録りという形式で行われました。それは、趣味の冗談ではなく、真剣な音楽に対する姿勢を称えられたものです。

アルバムの楽曲

本作には、代表的な沖縄民謡の名曲が多く収められています。収録曲には、カチャーシーの「谷茶前」や「ハリクヤマク」、さらに大スタンダード曲「ナークニー〜山原汀間トゥー」や「海ぬちんぼうら〜赤山」などが含まれています。

特に、即興で歌われる部分には、アドリブの妙が詰まっていて、聴く者を引き込みます。「ナークニー〜山原汀間トゥー」などは、聴きどころとも言える楽曲です。生き生きとしたライブ感あふれる本作は、沖縄民謡の真髄を余すことなく伝えています。

音楽そのものの力

登川誠仁と大城美佐子、この二人の音楽家は、沖縄民謡界の重鎮として、それぞれに素晴らしいキャリアを持っています。登川は、若い頃から独自のスタイルで音楽を進化させ、続いて大城美佐子もその道を歩んできました。彼らの音楽は単なるエンターテイメントにとどまらず、文化的価値と量感をもたらします。

このアナログ盤『デュエット』は、彼らの功績を後世に伝える宝物となること間違いありません。私たち音楽ファンは、滋味あふれる彼らの歌声と三線の響きを心ゆくまで楽しむことができます。もちろん、音楽には常に力があります。そしてそれは、時代を超えて、心に響き合うものです。