自動運転清掃車実験
2023-05-10 13:30:01
中部国際空港での新たな自動運転路面清掃車実証実験が始まる
中部国際空港における自動運転路面清掃車の実証実験の開始
2023年5月10日、中部国際空港で自動運転技術を搭載した路面清掃車の実証実験が開始されました。この試みは、空港内の清掃業務の効率化と安全性向上を目的としています。この実験には、株式会社加藤製作所、新明工業株式会社、中部国際空港株式会社、日野自動車株式会社が参加しています。
実証実験の概要
本実証実験は約3週間にわたって行われ、滑走路や誘導路を含む空港制限区域内で行われます。使用される車両は、日野自動車の小型トラック「日野デュトロ」をベースに、加藤製作所が製作した真空吸込式の路面清掃車です。この清掃車は自動運転技術(レベル2相当)を搭載し、安全に清掃が行えるように設計されています。
自動運転技術について
自動運転車は、時速20km未満で走行し、GNSS(全地球測位システム)、LiDAR(周囲の環境を検知するための技術)、赤外線カメラを用いて走行位置や経路を把握します。障害物を検知すると自動で停止する機能を持っており、安全性が考慮されています。清掃作業は、運転手が清掃区間まで車両を運転した後、自動運転に切り替え、タブレットで操作される清掃装置を使用して行います。
労働力不足への対応
近年、空港業界では労働力不足が深刻な課題とされています。特に清掃業務は、人手による作業が多く、負担が大きいという現状があります。この実証実験は、労働力不足を補うため、技術を駆使した新たな解決策を模索する重要なステップです。従来の清掃方法に代わり、自動運転技術を利用することで、作業の効率化やミスの削減が期待されています。
清掃の品質向上
今回の実証実験では、夜間や単調な作業環境下でも安全に運行できるか、また、重複清掃や清掃漏れの減少が図れるかを確認します。これにより、清掃作業の品質と全体的な効率が向上することが目指されています。実証実験で得られたデータをもとに、空港内での路面清掃車の実用化に向けた検討が進められます。
今後の展望
この実証実験の成果は、ターミナルや滑走路の管理業務における最前線において、自動運転技術が持つ大きな可能性を示すものとなるでしょう。今後は、他の空港や業種でも自動運転技術を活用した新たな取り組みが期待されています。作業の合理化が進むことで、労働環境の改善にもつながっていくことでしょう。
中部国際空港でのこの画期的な実証実験は、空港の安全性や効率を引き上げるための重要な試みであり、今後の管理業務におけるモデルケースとなるかもしれません。
会社情報
- 会社名
-
新明工業株式会社
- 住所
- 愛知県豊田市衣ケ原3-20
- 電話番号
-
0565-32-3450