東京都の水道基本料金無償化調査、住民の評価は高く家計に好影響

東京都の水道基本料金無償化調査について

2025年夏、東京都は一般家庭向けに4ヶ月間の水道基本料金の無償化を実施しました。この施策について、東京都に住む20歳から60歳の住民を対象に行った調査の結果を報告します。調査は、インターネット形式で実施され、合計1,130名の有効回答を得ました。

認知度と評価

約7割の人がこの無償化施策を知っており、評価も非常に高いことがわかりました。「非常にありがたい」と回答した人は46.7％、「ややありがたい」が29.6％となり、全体の約8割が前向きに捉えています。特に家計への影響を聞くと、「非常に助かる」との回答が30.6％、「少し助かる」が39.6％にのぼり、合計で70％以上の人が経済的な助けを感じていることがわかりました。

浮いたお金の使い道

無償化によって浮いた水道料金がどのように使われるのかについても関心が寄せられました。結果として、「食費・日用品の補填」との回答が29.2％、「貯金」が13.8％と続きました。この結果から家庭の生活費や将来に向けた備えの意向が強いことが窺えます。また、今後もこのような支援を続けてほしいとの希望が過半数を超え、「是非継続してほしい」と答えた人が多いことが特徴です。

他の公共サービスへの期待

水道代以外で無償化や補助を望む公共サービスについても調査が行われました。「電気代」が74.5％、次いで「ガス代」が53.0％という結果になり、生活全般にわたる支援を求める声が強まっています。また、これらの無償化施策は他の自治体でも実施するべきかという質問に対しては、約4割が「全国でやるべき」と回答しました。

節水意識の変化

興味深いことに、水道基本料金無償化によって節水意識がどう変化したかを尋ねたところ、61.8％が「意識に変化はない」と回答した一方、「節水をより意識するようになりそう」と答えた人は18.9％でした。この結果から、無償化が直接的に節水意識を高める効果については限定的なようですが、住民の当たり前としての意識の変化を促している可能性も考えられます。加えて、過半数は自分の住む場所の水道基本料金を正確に知らないことも明らかとなり、料金体系への理解が不足している状況も浮き彫りになりました。

結論

この調査結果は、東京都の水道基本料金無償化施策が都民にとって非常に価値あるものであり、経済的負担軽減につながっていることを示しています。今後もこのような支援が続くことが期待されます。特に生活に密接に関わる水道料金の無償化は、物価高の影響を受ける中で、家計の安心感を高める施策となっています。今後も東京都がこうした施策を継続することに寄与する意義は大きいでしょう。都民からの期待の声に応えながら、さらに良い生活環境を提供できるような取り組みの拡充が望まれます。