LOOPALとETS Japanが提携
英語学習における新たな風が吹いています。株式会社LOOPAL(所在地:東京都港区)は、TOEFL®テストの日本事務局を担うETS Japan合同会社(所在地:東京都千代田区)と業務提携し、伴走型英語学習プログラム「ファストパス・イングリッシュ」を中心としたグローバル教育パッケージの提供を開始しました。この新たなアプローチは、日本の英語教育を変革することを目指しています。
背景と日本の課題
日本における英語力の低迷は、グローバル化が進む現代において大きな課題となっています。2023年のEFエデュケーション・ファーストによる調査によれば、日本は113カ国中87位、アジア23カ国中15位という低い英語力を示しています。特に、若年層における英語力の低下が深刻な問題として浮かび上がっています。
さらに、指導者の不足も影響を及ぼしています。文部科学省の調査によると、中学校および高校の英語教師のうち、英検準1級相当以上の英語力を持つのはそれぞれ約30%、55%に達していないのが現状です。このため、国際基準の英語試験への接点が限られており、TOEFL®の指導にも力が入れられないという課題に直面しています。
継続的な学習支援の必要性
国際ビジネスや留学の場面で求められる高度な実践的英語力を身につけるためには、ただの学習だけでは不十分です。多くの学習者は習得に苦労しているのが現実です。特にアカデミック英語の試験であるTOEFL®に対しては、従来の学習方法では効果が限られています。
そのため、学習者一人ひとりの状況や目標に合わせた個別の伴走型学習プログラムが求められています。継続的な学習意欲を維持し、定期的に習熟度を確認しながら支援を行う新たな仕組みの構築が急務です。
LOOPALの新たな取り組み
LOOPALは今回の提携を通じて、ETS Japanが提供するTOEFL ITP®などの関連教材と、自社の「ファストパス・イングリッシュ」との連携をスタートさせます。このプログラムでは、学習者のデータを活用したデータドリブン型の伴走支援が行われ、全国どこからでも質の高い英語学習がサポートされます。学習者はTOEFL®を通じて実践的な英語力を身につけ、国際舞台での活躍を目指せるようになります。
さらに、教育機関に対しては、生徒一人ひとりに最適化された自学習支援を提供し、教師の負担を軽減しながら学校現場での英語教育を強化します。
実施予定の取り組み
この提携によって次のような具体的な取り組みが実施される予定です。
- - 海外大学・大学院進学を目指したTOEFL®学習支援
- - 海外留学前後のアカデミック英語力向上トレーニング
- - 英語教育初期段階からTOEFL®を活用した教育体制の整備
- - 国際基準の英語力アセスメントと、それに基づく個別サポートの実施
これらの施策を通じて、日本の英語教育環境を刷新し、より多くの学習者に対する支援を強化することを目指しています。
TOEFL ITP®とファストパス・イングリッシュ
TOEFL ITP®は、ETSが開発した団体向けの英語能力評価テストで、アカデミック環境における英語理解を測定するためのものです。リスニング、文法、リーディングの各セクションから成り、学習効果の測定やプレースメントテストとして広く利用されています。
一方、「ファストパス・イングリッシュ」は、単なる自習ではなく、専任の伴走チューターが学習者一人ひとりに寄り添い、個別の目標に応じた最適な計画を策定し、継続的な支援を行うプログラムです。これにより、自己学習がスムーズに進み、目標達成へと導かれます。
まとめ
LOOPALとETS Japanの提携は、日本の英語教育に新たな風を吹き込むものです。適切な支援を受ければ、学習者は自信をもって国際的な環境で活躍できる力を養うことができるでしょう。今後の展開に注目です。