IBMとウイングアーク1st、金融機関向けデジタルサービス・プラットフォームにBIダッシュボード連携機能を提供開始
日本IBMとウイングアーク1stは、金融機関向けデジタルサービス・プラットフォーム(DSP)にウイングアーク1stのBIダッシュボード「MotionBoard」を連携させた「DSPデータ利活用BI機能」の提供を開始しました。この連携により、金融機関はデータの可視化や統一化、データ抽出業務、レポート業務の効率化を実現し、経営課題の解決を促進できます。
DSPは、30社以上の金融機関が採用しているデジタル変革を推進するプラットフォームです。業界共通サービスを金融サービス向けのクラウド上でオープンかつ安定的に提供することで、デジタル化した業務やチャネルから得られるデータと従来の金融機関勘定系システムのデータを統合して利活用できるようにします。
DSPには、銀行業務に必要な検証済みの分析モデルと、そのモデルを実行するために必要なデータ処理プロセスを組み込んだオプション機能「データ利活用プラットフォーム」が連携しています。この機能により、金融機関はデータサイエンティスト不要で顧客アプローチリストをcsvファイルで受け取ることができ、地方銀行では、主要リテール商品のターゲティング精度が従来比で150%改善した実績があります。
新たに提供を開始した「DSPデータ利活用BI機能」は、MotionBoardとの連携によってDSPのユーザー・インターフェース(UI)機能が向上し、高度な分析ロジックに基づく解析が直観的な操作で可能になります。例えば、金融機関の営業活動や顧客理解の深化において、ターゲットとなる顧客やそのアプローチ結果を視認性の高いUIで確認することができ、PDCAサイクルがより円滑になります。また、MotionBoardに活動結果を入力し、DSPにフィードバックすることで、分析結果の精度向上を図ることも可能です。さらに、全社的に統一された指標のデータを同一プラットフォームで管理・可視化できるようになり、経営と業務の効率化を実現します。
日本IBMは、金融機関の経営課題解決に向け、金融業界のデジタル変革を推進する「オープン・ソーシング戦略フレームワーク」の中核ソリューションであるDSP付加価値拡大を目指して共創を推進しており、ウイングアーク1stとの協業もその一例です。今後も、勘定系のデータを経営やサービス向上に活用したいと考える金融機関に向けたサービスを拡充し、金融機関のモダナイゼーションやサービス開発の迅速化などを推進していきます。
ウイングアーク1stは、様々な企業のデータ活用を支援するため「MotionBoard」を提供しています。3,500社以上(2024年2月末時点)の企業に導入されており、金融機関においては地方銀行・第二地方銀行の導入率は40%以上に達しています。今後も金融機関のデータ利活用支援を推進し、金融機関の業務効率化やデータ分析の高度化に貢献していきます。