日本の名もなき食材を昇華させたモダンフレンチ「mærge」
2025年6月20日、東京の南青山に新たなレストラン「mærge(マージ)」がオープンします。この店舗では、一つ星を獲得した柴田秀之シェフが手掛けるフランス料理が楽しめますが、特に注目すべきは、名もなき食材にスポットを当てたアプローチです。
店舗のコンセプトと設計の美
「mærge」という名前は、フランス語の“marge(余白・額縁)”と英語の“merge(融合)”を組み合わせたもので、店では「まだ名のない素材にも額縁をかけ、食材と食べ手の新たな関係を繋ぐ」という理念が掲げられています。店内のデザインも、その思想を反映したものとなっています。古代中国の自然哲学「五行」を基にした空間作りは、木の温もりと柔らかな光の演出で、訪れる人に心の安らぎを与えます。
食材へのこだわり
シェフは丁寧に選び抜いた食材を用い、日本各地の生産者との持続可能な関係を築いています。農業や漁業の現場を訪れ、素材の選定には自身の舌を基にしているため、選ばれる食材はすべて「嘘のない」ものばかりです。「荒間鶏のエフィロシェ」といったユニークな料理もあり、全11品のコースで提供されます。旬の食材をふんだんに使った美しい皿は、味だけでなく、視覚的にも楽しませてくれることでしょう。
ユニークな体験
「mærge」では、ただ食事を楽しむだけでなく、食材との対話を促すような体験が提供されます。シェフの料理によって、一つ一つの食材の持つ物語や背景を感じられることでしょう。
シェフ柴田秀之の経歴
柴田シェフは恵比寿の「レストランモナリザ」での修行後、フランスに渡り、ブルゴーニュやパリの星付きレストランで技術を磨きました。帰国後は「モナリザ」の料理長を務め、2016年には「ラ・クレリエール」を開業しました。このような経歴から、柴田シェフは確かなフランス料理の技術を持ち、独自の視点を生かした料理を展開しています。
ご予約情報
「mærge」は2025年6月20日から予約を開始し、毎月1日には翌月の予約が受け付けられます。最初の予約は、OMAKASEやTable checkを通じて可能です。
このレストランは、全30席の静かな空間で、ゆっくりと料理を楽しむことができます。月曜と日曜日は定休日となっており、営業時間は18時から23時まで。フルコースは36,300円からと、特別なディナーにぴったりです。
南青山の新たなフレンチの旗手となる「mærge」を、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。静寂の中で、名もなき食材の魅力を再発見する機会がそこに待っています。