子どもの頭痛、75%以上が経験!生活リズムへの影響も…改善策は?/いこーよ総研アンケート
国内最大級の子ども向けお出かけ情報サイト「いこーよ」を運営するアクトインディ株式会社が実施したアンケート調査によると、75%以上の子どもが頭痛を経験していることが明らかになりました。
調査では、子どもの頭痛の頻度や、頭痛が生活に与える影響、保護者の対応策、頭痛に関する不安などについて詳しく分析されました。
頭痛経験、75%以上が訴える
アンケート結果によると、77%の保護者が「子どもが頭痛を訴えることがある」と回答しました。さらに、「頭痛かどうかはわからないが、子どもが体調不良で頭痛かもしれないと思うことがある」と回答した保護者も10%弱おり、多くの 子どもが頭痛を経験していることがわかります。
高頻度で頭痛を実感する子どもが約40%
頭痛を訴える子どもの約40%が「月に1~2回程度」の頻度で頭痛を感じている一方で、「ほぼ毎日」「週に1回」「週に2~3回」と、高頻度で頭痛を実感している子どもも約40%に達しています。
薬は「飲ませず我慢させる」という保護者も
子どもの頭痛時に薬を飲ませているかについて調査した結果、最も多かったのは「月に1~2回」で約30%でした。一方で、週1回以上頭痛を訴える子どもは43%いるのに対し、週に1回以上薬を服用している子どもは26%にとどまり、頭痛の頻度ほどには薬を服用していないことがわかります。さらに、「飲ませず我慢してもらうことが多い」と回答した保護者も23%おり、子どもの頭痛に対して薬を飲ませずに様子を見るという対応をしている家庭も多いようです。
薬以外の対応は休息や睡眠
薬を飲ませる以外に、子どもが頭痛を訴えた際にどのような対応をしているかについて調査した結果、「寝る、横になる」という回答が75%以上と圧倒的に多くなりました。
その他、「睡眠不足にならないようにする」「夜遅くに寝ないようにする」「規則正しい生活を心がける」といった回答も多く、子どもの頭痛時には、いつもよりも多く休息をとったり、生活のリズムを整えることで対応している家庭が多いことがわかります。
頭痛が子どもの機嫌や生活リズムに支障、薬服用がわからないという不安も
子どもの頭痛が生活にどのような支障を与えているかについて調査した結果、「機嫌が悪くなる」という回答が最も多く、次いで「疲れやすい」「遊びや勉強に集中できない」といった身体や体調に関する回答が続きました。さらに、「保育園や学校、習い事などに行けないことがある」「朝が起きられない」といった、生活習慣やリズムへの影響を訴える回答も30%以上と多く見られました。
保護者は、子どもの頭痛に関して、「子どもにどのくらい頭痛薬を飲ませていいのかわからない」といった、薬の服用に関する不安を抱えている人が多く見られます。
原因不明の乳幼児のギャン泣き、約40%が悩み
乳幼児を子育て中の方を対象に、子どもの原因不明のグズグズやギャン泣きに悩まされることがあるかを尋ねたところ、約40%が悩まされているという結果がでました。
「小児片頭痛」と「薬物乱用頭痛」認知度は半数程度
頭痛には様々な原因や種類があります。「小児片頭痛」と「薬物乱用頭痛」という言葉を知っているかを調査したところ、「小児片頭痛」については「初めて知った」という人が50%と多く、「よく知っている」という人は約10%と少数でした。「薬物乱用頭痛」については、「よく知っている」という人が30%近く、「聞いたことがある」と回答した人を合わせると60%程度が「薬物乱用頭痛」を知っており、ある程度認知が広まっていることがわかりました。
専門家からのアドバイス
今回の調査を監修した国立大学法人 長岡技術科学大学 体育・保健センター 准教授 勝木将人先生からは、「週に1回以上頭痛を訴える子どもが4割以上いることは注目に値します。大人であればこれくらいの頻度ですと生活や仕事に大きな支障が出ます。お子様は休んだり寝たりすることができますが、学年が上がるにつれて社会的責務なども増えていきます。さらに、今回のデータが示唆するように、慢性的な頭痛でお困りのお子様は、生活習慣の見直しや、小児科の受診をご検討いただけたらと思います。」とのアドバイスがありました。
まとめ
今回の調査では、多くの家庭で子どもの頭痛や原因不明の体調不良などに悩まされていることがわかりました。高頻度で頭痛を感じる子どもも少なくありません。
薬の服用については、「飲ませずに我慢させる」という保護者も多く、「子どもにどれぐらい飲ませていいかわからない」という悩みや不安が伺えました。
薬以外の対応策としては、「寝る、横になる」「睡眠不足にならないようにする」など、休息を多めに取る対策の他、「天気をチェックし早めに対応する」という回答も多く、天気や気圧の変化が頭痛に影響していると感じる保護者も多く見られます。また、「どんな時に頭痛が起きるのかを観察したり記録している」という人も3割おり、記録結果を鑑みて効果的に頭痛を予防、対応しようとしている様子も伺えました。
子どもの頭痛が生活に与える支障として、「機嫌が悪くなる」「疲れやすい」「遊びや勉強に集中できない」といった頭痛そのものの他にも、「保育園や学校に行けない」「朝が起きられない」といった生活習慣への影響も挙げられました。
また、「頭痛薬を飲ませる量がわからない」「どのようにしたら頭痛が治るかわからない」など頭痛そのものについての不安の他、「他の大きな病気ではないか」「本当に頭痛なのかわからない」「不登校や不規則登校になるのではないか」といった、別の何かが原因ではないのかと不安を抱える人も少なくありませんでした。
さらに、子どもの原因不明のグズグズやギャン泣きに悩まされる家庭も約4割ほど見られます。
「小児片頭痛」と「薬物乱用頭痛」の二つの言葉の認知率を聞いたところ、小児片頭痛は認知率5割、「薬物乱用頭痛」は6割となっており、「薬物乱用頭痛」の方が「よく知っている」の割合も含めて認知が高いという結果でした。
頭痛について理解を深めたり、対策をすることで、子どもの頭痛が改善されることもあります。子どもの頭痛を「よくあること」「休ませれば治る」などと捉えず、早めに受診する、記録をつけて対応するなど、快適な生活が送れるように大人達がサポートをしていく環境を整えていく必要があるのではないかと思います。