明治が進化させたチョコレート食感評価技術
株式会社明治は、独自の咀嚼プロセスシミュレータ「オーラルマップス®」を用いて、チョコレートの食感を新たに評価する技術を開発しました。今回の技術革新により、従来の評価方法では捉えきれなかった食感の多様性を、科学的に分析することが可能となります。
食感の新指標が示す可能性
新しく開発されたこの技術では、チョコレートの「溶け出しの早さ」や「もたつく感じ」、さらに「ねっとり感」といった食感を、定量的に評価する新指標を提案しました。これにより、商品開発の段階で、試作品の比較や配合の検討をより効率的に行うことができるようになったのです。
特に注目すべきは、従来の水平面での評価に加えて、食品を押しつぶしながら回転させることで計測される回転方向の力(トルク)が新たに導入された点です。これにより、食感評価における精度が大幅に向上しました。
実験方法と結果
この研究において、株式会社明治は3種類の異なる物性を持つチョコレート(スタンダード、高カカオ、ミルク)を対象に、オーラルマップスを利用しました。荷重分析から得られる「力積」や「付着力積」、さらにトルクの時間変化を計測し、得られたデータをもとに各種の食感特性を抽出しました。
分析の結果、「溶け出しの早さ」は力積の初期傾きと関連付けられ、「もたつく感じ」はトルクの最大値にくっきりと結びつきました。また、「ねっとり感」は付着力積とトルクを組み合わせた指標と深い関わりが認められました。
これらの指標を併用することで、従来の評価方法では見過ごされがちだった食感の多面的な理解が促進されることが期待されます。
明治アプリケーションセンターの役割
明治アプリケーションセンター(APC)は、製菓製パンや外食業、食品加工などの業界に向けて、レシピやメニュー開発の支援を行っています。2025年に導入されたオーラルマップスを活用し、顧客が求める商品特性の把握や試作品の比較評価を効率化する役割を担っています。
今後は、今回の技術革新を踏まえ、顧客のニーズに応じたデータに基づく商品開発をより一層強化していく方針です。データを基にしたソリューションを提供することで、食品設計や配合の検討が高度化されると考えられています。
結語
オーラルマップスを利用したこの革新的な食感評価技術は、チョコレートの開発現場において新たな可能性を切り拓くものです。技術の導入により、商品の特徴をより正確に捉えることが可能となり、消費者にとって実際に感じる食感を科学的に理解する手助けが期待されます。