自動運転トラックによる幹線物流実証実験
参加企業の取り組み
2025年1月から、日本郵便株式会社とJPロジスティクス株式会社は、セイノーホールディングス株式会社及び株式会社T2が実施する自動運転トラックを用いた幹線輸送の実証実験に参加します。これは、トラックドライバーの労働時間見直しが進む中で、物流の2024年問題に悩む業界の新たな解決策の一つです。
背景
近年、トラックドライバー不足が深刻な問題となり、2030年には34.1%の輸送能力不足が予想されています。このため、持続可能な物流の確立が求められています。特に、幹線輸送は経済や国民の生活に欠かせない大動脈であり、未来の物流のあり方を探る本実証実験が行われます。
目的と状況
自動運転トラックによる幹線輸送の実証実験は、経済や社会が直面する様々な物流課題に対処するための重要なステップと位置づけられています。今回の実証では、T2の自動運転技術とセイノーHD、日本郵便、JPロジスティクスの共同運行オペレーションノウハウを融合させ、新たな輸送モデルの創出を目指します。
実証概要
- - 期間: 2025年1月〜2025年6月
- - 場所: 東京〜大阪間を予定。具体的には、東名高速道路や名神高速道路などを使用する計画です。
- - 内容: 自動運転による幹線輸送の路線検証及び共同輸送貨物の積載検証が行われます。全ての実証実験は、ドライバーが車両に乗車した状態で進められます。
参加企業の役割
- - セイノーHD: 運行路線の設定や貨物の提供。
- - 日本郵便 & JPロジスティクス: 施設および貨物の提供。
- - T2: 自動運転トラックの技術とオペレーションを提供。
各社のコメント
セイノーHDの執行役員河合秀治は、「持続可能な物流の実現に向けて、日本郵便とJPロジスティクスが参加することを嬉しく思います。当社のスローガンである『Team Green Logistics』に基づき、社外との連携を強化します」と述べています。
日本郵便の常務執行役員浅見加奈子は「この実証実験が今後の物流業界を変える一手となることを期待しています」と期待を寄せています。
JPロジスティクスの安達章社長は、「自動運転の試行は業界全体の課題解決に向けた大きな一歩です。早い段階で実現に向けて尽力します」と述べています。
T2の森本成城CEOは、「共に物流課題解決に向けて取り組むことができるのを嬉しく思います。未来の物流構築を実現するため、本実証が重要なステップとなることを期待します」と語っています。
まとめ
この自動運転トラックの実証実験は、持続可能な物流を実現するための画期的な取り組みです。全ての企業が力を合わせて、2025年に向けた新しい物流モデルを確立し、将来的には日本の物流業界に変革をもたらすことが期待されます。