クラボウ、新たなビジョンセンサー『C300FX』を発表
大阪に本社を置くクラボウが、高速3Dビジョンセンサー「KURASENSE(クラセンス)」の新機種『C300FX』を販売開始しました。これは、柔軟な線状物であるケーブルなどの形状を瞬時に認識する技術が進化したもので、特に自動車や電子デバイス製造における自動化をさらに促進することが期待されています。
高速3Dビジョンセンサーの進化
『C300FX』は、従来の製品に比べて特定のケーブルを正確に把持(はじ)できる独自の技術を搭載しています。この技術によって、複数本のケーブルが束ねられた状態から、必要な一本を即座に識別し、その位置を正確に把握できるようになりました。これは、製造現場における生産性向上や工程の自動化に大きく寄与するでしょう。
開発の背景には、2020年から販売が開始された「クラセンス」があり、これまでの製品では自動化が難しかった医療機器製造や電子部品の組み立てに利用されてきました。これにより、クラボウはケーブルのコネクタ挿入やはんだ付けにおけるニーズの高まりを実感しました。
新機種の概要
新しく発表された『C300FX』は、複数のレーザー照射による認識技術を利用しており、今まで以上の精度でケーブルを識別できます。特に、自動車や電子デバイス製造業界において、ワイヤーハーネスの製造やはんだ付け工程においてこれまで以上に効率的な作業を実現します。
- センサーヘッドサイズ:約130mm×131mm×40mm(除く突起部)、重量:約1.0kg(ケーブル除く)
- コントローラーサイズ:約250mm×128mm×63mm(除く突起部)
- 高速3Dビジョンセンサー「C300FX」ヘッド部、コントローラー、ACアダプター、キャリブレーション用マーカー、取扱説明書
- 320万円(税込)
- 2027年度に100台
2025年の展示会での披露予定
『C300FX』は、2025年6月4日から6日まで東京ビッグサイトで開催される「JPCA Show 2025」にて展示予定です。この展示会は、電子機器全般に関するトータルソリューションを提供する場であり、クラボウのブースは「6C-06」となっています。この機会に新技術を実際に見て触ることで、その革新性を体感してもらえることでしょう。
まとめ
クラボウが提案する『C300FX』は、製造現場に革命をもたらす可能性を秘めています。従来の課題を解決する新しい技術で、効率的な工程を実現し、自動化を進める大きな一歩となることでしょう。興味のある方は、ぜひ展示会で実物を体験してみてください。