女性の健康と活躍を後押しする新たな取り組み
経済産業省が主導する新しい保健事業が始まりました。これは「アプリを活用した保健事業による女性の活躍推進」をテーマにしており、特に女性の健康にフォーカスを当てています。この取り組みでは、健康保険組合に加入する20歳から60歳の男女を対象に、女性特有の健康問題に関する情報提供を行い、女性自身の受診行動や意識の変化を促進することを目指しています。
背景と目的
社会全体で女性の活躍推進が求められるなか、女性の健康に関する施策は思うように進んでいない現状があります。調査によると、働く女性2,500万人のうち約17.1%が婦人科疾患を抱えており、その経済的損失額は6.37兆円に上るとされています。しかし、実際には通常の婦人科診療を受けている女性はわずか20%程度にとどまっています。この新たな保健事業は、その解決の糸口を見つける機会と位置づけられています。
事業の内容
このプロジェクトでは、参加する健康保険組合との連携を図り、「コラボ・コラボヘルスモデル」を構築し、さまざまな健康課題に対する取り組みをより一層広げていくことが試みられています。具体的には、各健康保険組合が持つデータや知見を統合し、女性の健康に関する施策を共同で実施します。また、この事業では「Health Amulet」というスマートフォンアプリが活用され、利用者に合わせた健康情報やアンケートが配信されます。
女性と周囲の理解を促す
女性の健康を理解し、支援するためには、周囲の男性にも適切な情報提供が不可欠です。事業では、男性にも女性の健康に関する理解を深めてもらい、適切な支援行動を促すような取り組みも進められます。これによって、女性が健康的に活躍できる社会の実現を目指しています。
企業や健康保険組合の役割
このプロジェクトにはさまざまな企業や健康保険組合が参加しています。例えば、第一生命保険株式会社は、自社の約9割に女性が占めることから、女性の健康管理に特に力を入れています。また、日本航空健康保険組合は、性差に配慮した健康施策の増加を喜びつつ、この取り組みに参加しています。両者ともに、アプリの活用による新しい支援モデルの構築に期待を寄せています。
今後の展開
この事業は、2021年度以降も新たな健康保険組合や製薬企業を参加者として呼びかけることで、実証フィールドを広げ、より効果的な健康支援のスキームを模索していく予定です。最終的には、女性が自分らしく活躍できるためのサポート体制を構築し、より多くの女性が健康で生き生きとした生活を送れるようにすることが目標となっています。
お問い合わせ情報
このプロジェクトに関する情報は、株式会社ミナケアへお問い合わせください。詳細は以下の通りです。