エクイニクス、大阪で液体冷却サービスを開始
グローバルデジタルインフラ企業のエクイニクス(Nasdaq:EQIX)が、国内初となる液体冷却サービスを大阪のIBXデータセンター「OS3」にて提供開始しました。この新しいサービスは、顧客の機器に直接冷水を供給するもので、さまざまな液冷方式に柔軟に対応することができます。また、2023年9月には東京の品川キャンパス内に新設されるIBXデータセンター「TY15」でも、同様の液冷サービスが導入される予定です。
グローバル展開による効率化
この液冷ソリューションは、エクイニクスが展開する48都市において標準化されており、顧客の液冷システムの設計から実装までの時間を大幅に短縮します。エクイニクスは、AIを活用したワークロードの効率化を進めており、高TDP(熱設計電力)のCPUやNVIDIA GPUを効果的に冷却し、パフォーマンスとエネルギー効率を最大限に引き出すことが可能です。
ユーザーエクスペリエンスの向上
この冷却サービスにより、顧客は信頼性の高いデータプラットフォーム上で、自社に最適な液冷システムを柔軟に導入することが可能になります。これにより、AIなどの高計算能力を必要とするワークロードをサポートし、高スループットで低遅延なパフォーマンスの実現が期待されます。また、最新世代のGPUやCPUを搭載したシステムを求める顧客にも、最高のユーザー体験を提供します。
2024年1月には、NVIDIA DGX AIスーパーコンピュータ向けのフルマネージドサービスがグローバルで発表され、このサービスにより顧客のAI体験を向上させるさまざまな支援が行われます。
Platform Equinixの利点
Platform Equinix®は、デジタルエコシステムへのアクセスを提供し、クラウドやグローバルネットワーク、エッジコンピューティング等の相互接続拠点に位置しています。これにより、高電力密度を支えるデータセンターサービスが実現されます。エクイニクスは、エンドツーエンドの液冷ソリューションに必要な専門知識を持つチームをグローバルに編成し、顧客や技術パートナーと協力しながら、液冷システムの設計と構築を支援します。
先進的な液冷サービスのメリット
1. パフォーマンスの向上
エクイニクスの液冷サービスを利用することで、最先端の冷却能力と計算能力を生かし、データ駆動型ビジネスの競争力を強化できます。液冷を用いることで、ハードウェアの力を最大限に引き出すことが可能です。
2. 安定稼働
高電力密度を要求されるアプリケーションにおいて、実運用での安定を保障します。Platform Equinix上に構築された液冷対応インフラストラクチャは、ミッションクリティカルな状況にも対応可能です。
3. エネルギー効率の改善
液体を冷却媒体とすることで、ICT装置からの排熱を効率的に搬送し、少ない流量や小さな温度差でサーバーを冷却できます。液体は空気よりも熱伝導効率が高いため、少ないエネルギーで済み、データセンターの密度も向上します。新しい配管技術により、液漏れのリスクも減少しています。
エクイニクスの意義とビジョン
エクイニクスの日本法人代表取締役社長小川久仁子氏は、「デジタルビジネスを加速するためには、データ活用と新しいテクノロジーの効率的な活用が不可欠です。液冷サービスの拡充により、企業がサステナブルなデジタルインフラを持つ手助けができると確信しています」とコメントしています。
また、エヌビディア日本代表の大崎真孝氏は、エクイニクスの液冷サービスが最新GPUの効率を最大限に引き出すために重要であると述べています。
この新サービスの導入により、エクイニクスは顧客に対して一層高い水準のデジタルインフラを提供し、次世代のAIワークロードの実現に寄与していくことでしょう。