東京下水道の魅力を知る旅
2018年12月8日、東京都下水道局が主催する若者向けのイベント「東京地下ラボ」が、下水道の魅力を再発見するフィールドワークを実施しました。若い世代に下水道に対する関心を高めてもらうことを目的としたこのプロジェクトでは、参加者はグループに分かれ、フィールドワークを通じて下水道についての理解を深め、最終的にはそれぞれの雑誌(ZINE)を制作することが期待されています。
フィールドワークの内容
参加者は午前中に南多摩水再生センター(稲城市)を訪問。専門の職員から家庭や工場から出た汚水が、どのようにしてきれいな水へと生まれ変わるのか、その仕組みを学びました。普段見ることのない下水道施設の見学は、参加者にとって大きな刺激となり、東京下水道の重要性を理解する良い機会となりました。特に、実際のプロセスを目にすることで、下水道がいかに環境保護に寄与しているのかを実感できた様子です。
自然体験と食を通しての学び
続いて、移動した兵庫島公園(世田谷区)では、昼食としてきれいになった多摩川の象徴である鮎を天ぷらにして試食しました。この体験を通じて、参加者は下水道の取り組みによって水質が改善されたことを体感し、鮎の生息状況が東京下水道の功績によるものだと認識しました。今年は歴史的な遡上数を記録したこともあり、鮎の天ぷらを味わうことは、ただの食事以上の特別な意味を持っていたのです。
生態系を学ぶグループワーク
午後は、プロ・ナチュラリストの佐々木洋氏からのレクチャーを受けた後、参加者はグループワークを行いました。兵庫島公園内で生息する生き物たちを観察し、それらの生態系におけるつながりについて考察しました。水再生センターから放流された処理水が流れる多摩川には、豊かな自然環境が広がっていることが確認でき、学生たちはその重要性をさらに理解することができました。
学びを形にするZINE製作
フィールドワークの最後には、参加者たちは得た知識を元にZINEの製作へと取り組みます。彼らからは、「家庭から出た汚水が自然にどうつながっているのかを実感できた」「これからは水を使うことについて意識するようになる」といった感想が寄せられました。最終的なZINEの発表会は、平成31年2月13日に東京都庁で行われる予定です。ここで、彼らの学びの成果を広く展開することが期待されています。
このプロジェクトの内容は、参加学生が運営するWEBサービス「note」で詳しく報告されています。彼らの新たな視点を通じて、東京の下水道についての理解が深まり、多くの人々にその魅力を届けることを目指しています。
東京地下ラボのnoteはこちら
参加学生の発信を通じて、私たちも彼らと共に環境意識を高める一助となっていきたいものです。