韓国の法務AIが弁護士試験合格ライン突破！世界初の快挙

韓国を舞台に、リーガルテックの最前線を行くLaw&Companyが、自社の法律AIアシスタント「スーパーロイヤー」を用いて、弁護士試験の合格ラインを突破しました。これは、非英語圏におけるAI技術の進展を示す重要な出来事です。何がこの成果を可能にしたのか、また今後どのような展望があるのか、一緒に見ていきましょう。

スーパーロイヤーの成果とその意義

今年実施された第14回大韓民国弁護士試験の選択式で、スーパーロイヤーは74％という正答率を達成。これにより、韓国の法律AI技術の進歩が確認されました。この試験は、公法・民事法・刑事法からなる150問が出題され、その中でスーパーロイヤーは公法28問、民事法53問、刑事法30問の計111問を正解しました。これは、過去5年間の平均合格点103問を上回り、専門機関の予測では受験者の上位30％に相当します。

非英語圏でのこの試験の合格成績は、これまでの同様の事例と比較しても非常に革新的です。日本でのAI活用事例が短答式試験に留まっている中、スーパーロイヤーは全領域での合格ラインに到達した初のAIとして、注目を浴びています。

競合AIモデルとの比較

スーパーロイヤーの成果は、他のグローバルAIモデル、例えばOpenAIのGPT-4.5やAnthropicのClaude 3.7 Sonnetと比較しても圧倒的です。これらのモデルはそれぞれ49.3％と45.3％の正答率を記録し、合格ラインには達しませんでした。このことは、スーパーロイヤーが法律知識の理解において高い性能を持っていることを示しています。

成果を支える技術

スーパーロイヤーの成功の背景には、法律データの質と回答精度の向上が大きく寄与しています。Law&Companyが独自に開発したこのAIシステムは、495万件の判例データと600冊以上の法律書籍を活用し、その精度を高めています。さらに、高度な検索拡張生成技術（Advanced RAG）が導入されており、ユーザーが探している情報を効率的に見つけ、期待以上の回答を提供できるよう工夫されています。

日本市場への進出

今後、Law&Companyはスーパーロイヤーをさらに進化させ、法律業務の効率化に貢献することを目指しています。また、日本市場への進出も視野に入れ、既存のAI技術を活かして新たな法律サービスを提供する計画です。昨年、東京での「日韓スタートアップ連携フォーラム」に参加し、日本の大手リーガルテック企業とも積極的に交流を進めています。