損保ジャパンがサステナブルファイナンス大賞を受賞
損害保険ジャパン株式会社(以下、損保ジャパン)が、ボランタリーカーボン市場の構築に貢献するプロジェクトが評価され、第10回サステナブルファイナンス大賞を受賞しました。この取り組みは、一般社団法人ナチュラルキャピタルクレジットコンソーシアム(NCCC)と共に、金融の力を用いて持続可能な社会を目指すものです。
受賞の背景
NCCCは、岡山県赤磐市での太陽光発電設備の草地化を進め、そこで土壌が吸収したCO₂を初のクレジットとして認証しました。これにより、損保ジャパンはクレジット価値を測るための認証基準策定や、プロジェクトの外部発信に携わり、その知見を提供しています。このアプローチは、衛星画像解析やAIなどの最新技術を活用し、高い透明性を実現しました。日本国内におけるボランタリーカーボン市場の構築に寄与することが期待されます。
NCCCの取組みとその目的
NCCCは、九州大学の馬奈木俊介教授を理事長に持ち、企業や金融機関、自治体など60以上の会員が集まるコンソーシアムです。自然資本の価値向上やその活用を目指し、テクノロジーを活かした付加価値の高いクレジットを創出する取り組みを行っています。このコンソーシアムは地域活性化と脱炭素の両立を図り、社会全体のウェルビーイングを向上させることを目的としています。
特に損保ジャパンは2023年度からNCCCに理事を派遣し、運営に参画しています。一般社団法人としての運営方針や自然資本利用に興味がある企業とのつながりを重視しています。また、2024年10月に予定されている生物多様性条約締約国会議(COP16)では、NCCCの取り組みを国際的に紹介し、日本らしい課題解決の一例として位置付けられています。
今後の展望
気候変動と生物多様性の問題が密接に関連している中、損保ジャパンはリスクマネジメントの専門性を活用し、地域の多様なステークホルダーとの協働を深めて取り組みを加速させます。SOMPOグループの理念である「“安心・安全・健康”であふれる未来へ」実現を目指し、NCCCへの多様な企業の参加を促進し、地域のネイチャーポジティブ実現に貢献していく方針です。
これらの取り組みを通じて、損保ジャパンはより持続可能な社会の実現に向けた鍵となる役割を果たし、地域と環境にやさしい未来を切り開いていくことでしょう。
家族やコミュニティ、そして自然を大切にする新たな価値観を持ち、持続可能な選択を皆で築いていく時代が今、まさに始まっています。