FCLコンポーネントが新たな60GHzレーダーセンサーを発表！高精度で多彩な用途に対応

FCLコンポーネント、60GHzレーダーセンサーを発売

FCLコンポーネント株式会社が新たに発表したのは、60GHz帯のミリ波を利用した高精度なレーダーセンサー「FSM7SPA01シリーズ」です。このセンサーは、人の存在や動き、さらには物体との距離を非常に高い精度で測定します。従来の24GHz帯に比べて分解能が向上しており、最大7mまでの距離を1mm単位で測定することが可能です（注1）。また、レンズを取り付ければ、最大20mまでの測定も実現します。

耐環境性とプライバシー保護

本製品は、気温や風雨などの外部環境ノイズに強い特性を備えており、電波が透過する材質であれば障害物越しでも対象物を測定できます。特にプライベート空間での利用を考慮し、顔などの個人情報を取得しない設計が施されています。これにより、トイレや浴室などのプライベートな環境でも安心して使用できるでしょう。

アプリケーション例

1. 人感センサー（プライベート空間）

トイレや浴室など、人が自動でオンオフするライトを求める場所では、熱気や湯気の中でも動きを感知できるため、非常に便利です。ウォームライトやアラームに連動させることもでき、使用者にとって大変快適な環境を提供します。

2. 人感センサー（室内や車内）

室内や車内においては、移動速度や数を検知することで、何人が入ったか、出て行ったかを推定することが可能です。また、煙の存在する場合でも使用できるため、防災設備としての利用にも適しています。呼吸レベルまで感知できるため、作業中か休憩中かを判断し、動きがない場合にアラームを発する機能もあります。

3. 測距センサー（物の量等の管理）

工場の排水レベルや倉庫内の在庫管理などにも使用できる契約物品です。間欠動作により消費電力を抑え、電池駆動も可能なため、維持管理が容易です。機械式や超音波式のセンサーに比べ、メンテナンスフリーで運用できるのが魅力です。

製品概要

- 型格: FSM7SPA01-204001（人感用）、FSM7SPA01-204002（測距用）
- 周波数: 57GHz〜64GHz
- 検知方式: パルスコヒーレントレーダー方式
- 動作温度: -40〜+85℃
- 外形寸法: 12 x 12 x 2.45 mm、質量0.6g以下
- 対応規格: ARIB STD-T73

販売情報

新型センサーの販売開始は2025年12月を予定しており、価格はオープンプライスです。

FCLコンポーネント株式会社について

FCLコンポーネントは、オートメーション、自動車、EV、ヘルスケア、IoTなど多くの市場に向けて、さまざまな電気部品やモジュールを開発・製造・販売する企業です。公式ウェブサイトについて詳しくはこちら：www.fcl-components.com

（注1）レンズなしの場合。実際の測定距離は測定レンジによって異なります。