アルファ高送りラジアスミル「TR4F」の新たな展開
株式会社MOLDINOは、アルファ高送りラジアスミル「TR4F」に新しくインサートを追加し、2025年6月20日に発売することを発表しました。この新インサートの追加により、TR4Fはさらなる高能率加工を実現します。
TR4Fとは
TR4Fは、2020年4月に初めて市場に登場した製品で、大荒加工用工具としての地位を確立しています。高能率加工に対応できるよう設計されたこの工具は、従来のものを超える性能が評価され、数回のラインナップ追加を経験してきました。しかし、高能率な加工を行うための刃先強度構造が原因で、機械主軸への負担が増加する可能性があるという問題が浮上していました。特に、軟鋼や炭素鋼、鋳鉄のような被削性の高い材料では、切削抵抗が増し、本製品の本来の優位性を十分に引き出せないケースがありました。
新インサート開発の背景
この課題に対処するため、MOLDINOは「LFブレーカ」という新たな形状を持つインサートと、特殊材種JS4160の開発を行いました。LFブレーカは、切削抵抗を大幅に低減し、高能率加工をサポートします。
LFブレーカの特長
LFブレーカ付きのインサートは、従来のモデルに比べ、シャープな刃先とねじれた刃形状を特徴とし、これにより非常に効果的な切削を実現します。さらに、主軸への負荷を減少させることで、切削時のビビり振動を抑制し、安定した加工が可能となります。一般的な断続切削にも対応しているため、多用途で活用できるという利点もあります。
材質の優位性
新たに開発されたJS4160材種は、靭性と耐熱性の絶妙なバランスを誇り、加工時の安定性を確保します。この材質は、特にSS材、SC材、SCM材など35HRC未満のワークに適しており、湿式加工にも対応しているため、幅広い加工ニーズに応えることができます。
追加インサートの詳しい情報
新しく発表されたインサートは6アイテムが用意されており、その特徴や仕様に基づいてさまざまな加工用途に適応可能です。特性としては金型や金属部品の荒切削加工が強く推奨されています。
価格帯
新しいインサートは、ユーザーに便利な価格で提供され、コストパフォーマンスも考慮されています。価格は1,650円から2,160円(税別)としています。
まとめ
MOLDINOの「TR4F」シリーズは、今回の新しいインサートの追加により、加工性能と効率の向上を実現することに成功しました。高能率加工を実現するこの製品は、金型作成や金属加工業界に新たな風をもたらすことでしょう。今後の商業展開が非常に楽しみです。詳細情報は
MOLDINOの公式サイト でご確認ください。