Astemo CypremosとHCLTechが手を組む
2025年7月9日、東京およびインド・ノイダにおいて、Astemoの関連子会社であるAstemo Cypremosとグローバルテクノロジー企業のHCLTechが、自動運転およびスマート車両の進化を加速するためのパートナーシップを締結しました。この提携は、ソフトウェア・クラウドサービスの革新を目指し、長期的な視点で展開されます。
取り組みの全容
この提携に基づき、HCLTechは自身の豊富なエンジニアリングの専門知識を活かし、Cypremosのソフトウェア定義型モデルへの移行をサポートします。HCLTechが開発した先進的な技術を用いて、車両ソフトウェアの開発スピードを大幅に向上させることを目指しています。
具体的には、同社のエンドツーエンドテストプラットフォーム「TestSphere」を活用し、ハードウェアへの依存をさらに軽減することで、検証プロセスの迅速化を図ります。これにより、Cypremosでのソフトウェア定義型車両(SDV)の開発が加速されることが期待されています。また、自動運転および運転支援技術の開発をさらに加速するため、柔軟なデータシステムの構築にも取り組んでいく方針です。
次世代技術の活用
生成AIを駆使した「AI Force」という新しいプラットフォームを導入することで、ソフトウェアの品質改善にも注力します。このプラットフォームでは、カスタムAIツールを使用してシステムパフォーマンスを向上させることを目指しています。また、HCLTechの「Cloud Bridge」を利用することで、リアルタイムかつマルチクラウドに対応した検証環境を整え、開発プロセスの信頼性を向上させていきます。
Cypremosの代表取締役社長である三田村健氏は、「今回の提携は、ますます複雑化していくソフトウェア開発の課題に対する両社の共通のビジョンによって実現しました。このパートナーシップを通じ、SDV化が進む自動車産業においてクラウド資産の有効活用を図るソリューションを提供できると信じています」とコメントしています。
自動車業界の未来を共創する
HCLTech Japanの代表取締役社長である中山雅之氏も「Cypremosとの協業は、自動車ソフトウェアの分野を再構築する重要なステップです。HCLTechの統合プラットフォームと専門知識を活かし、より安全でスマート、かつ適応性の高い車両を大規模に提供することを目指します」と述べています。
この提携による成果は、全世界で150カ国以上の数百万のエンドユーザーに新しい価値を提供することが期待されています。初期段階におけるパイロットプログラムでは、検証サイクルの大幅な短縮と投資対効果の向上が実証されています。
Astemo Cypremosとは
Astemo Cypremosは、Astemoが100%出資するSDVに関わるソフトウェア・クラウドサービス企業です。SDVプラットフォームでは、In-Car(車載システム)の領域を超えたOut-Car領域においてデジタルエンジニアリングの変革を進め、クラウド技術と通信技術を利用した次世代のモビリティソリューションを提供します。
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HCLTechについて
HCLTechは、インドに本社を置くグローバルなテクノロジー企業で、世界60カ国に223,000人以上のスタッフを抱えています。デジタル、エンジニアリング、クラウド、AI等、多岐にわたる技術ソリューションを提供し、各業種向けに特化したサービスで市場をリードしています。2025年3月期の連結売上高は138億ドルを超えており、その成長は続いています。HCLTechに関する詳細は
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