新コスモス電機が新生児成育医学会での展示会に出展
新コスモス電機株式会社は、「世界中のガス事故をなくす」という大きな目標を掲げ、2025年11月13日から15日まで開催された「第69回日本新生児成育医学会・学術集会」に企業として参加しました。本展示会を通じて、医療現場における新たな安全基準を提案するため、保育器内のアルコール濃度の測定に関する重要性を訴えています。
保育器内のアルコール濃度問題
医療の現場では、アルコール消毒剤が病原微生物を効果的に殺菌するため、感染症対策として広く使用されています。しかし、小児科の病気においてアルコールの影響が懸念されており、とりわけ新生児が常にアルコールにさらされることは潜在的なリスクを伴います。
特に、NICU(新生児集中治療室)で使用される閉鎖型保育器は、温湿度を管理できるという利点がありますが、その構造上、アルコール消毒剤が蒸発しやすく、内部に蓄積されることが指摘されています。
COD-203を用いた研究
筑波大学と国立環境研究所による共同研究では、この問題に取り組むため、新コスモス電機の環境モニタ「COD-203」が重要な役割を果たしました。2023年2月25日、彼らは「保育器内のアルコール濃度を軽減する有効な対策を提案」と題する研究論文を発表し、アメリカ医師会のオンライン医学雑誌「JAMA Network Open」に掲載されました。この研究は、保育器内のアルコール滞留の実態を明らかにし、早産児へのリスクを評価しています。
「COD-203」は、体格が小さく、医療行為を妨げることなく、発火の危険がないため臨床研究が実施できる装置です。この装置により、保育器内のアルコール濃度をリアルタイムで測定できることが確認されました。
展示会でのデモンストレーション
展示会のブースでは、保育器内のアルコール濃度が時間とともにどのように変化するのかをデモンストレーション。医療関係者にこの現実を伝え、アルコール濃度測定の重要性を教育しました。
来場者の感想としては、「保育器内のアルコール濃度が高いことを知らなかったので、知識を得られて良かった」といった声が寄せられ、彼らの理解が深まった様子が伺えました。
ガス検知技術の応用
新コスモス電機は、家庭や産業分野でのガス警報器で広く知られていますが、ガス検知技術が医療分野にも広がる可能性を秘めています。新生児ケアに特化したソリューション開発を進め、安全で安心な環境づくりに貢献することを掲げています。
新コスモス電機の概要
新コスモス電機株式会社は、1964年に世界初の家庭用ガス警報器を開発して以来、家庭や産業用のガス検知装置、火災警報器などを手掛けてきました。国内シェアはトップクラスであり、海外市場展開も積極的に行っています。
会社概要
- - 会社名:新コスモス電機株式会社
- - 所在地:大阪市淀川区三津屋中2-5-4
- - 代表者:髙橋 良典
- - 設立:1960年
- - 事業内容:家庭用・産業用ガス警報器、火災警報器の開発・製造・販売・メンテナンス
詳細は
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