営業成功へ導くAI活用の実態と課題、中小企業の現状を探る
営業部門における成功は、個々の営業担当者のスキルに大きく依存します。しかし最近、多くの企業がAIを活用し、営業活動を効率化しようとしています。サンクスラボキャリア株式会社の新たな調査結果に基づき、中堅・中小企業の営業組織が抱える属人化の問題と、AIをうまく活用している企業の取り組みについて詳しく見ていきましょう。
調査概要
今回の調査は、福岡県福岡市に本社を置くサンクスラボキャリア株式会社が実施しました。対象は、社員100名以上の中堅・中小企業の営業部門やインサイドセールス部門に所属する営業担当者1,014人です。調査期間は2025年12月10日から11日の2日間にわたりました。わずか2割の企業がトップ営業のナレッジを仕組み化しているという結果が出ていますが、それに対する課題は何でしょうか。
トップ営業のナレッジ共有の実態
調査の結果、社内におけるトップ営業の商談パターンやトークの共有が進んでいないことが明らかになりました。
約7割(「一部共有」46.5% +「ほとんど共有されていない」23.8%)の営業担当者が、ナレッジが属人的な状態にあると回答しました。これにより、成功した営業手法が他の人にうまく伝わらず、新たな取引先を開拓する際の障壁となっています。
この状況を打破するためには、営業ノウハウをどのように整理・仕組み化するかが重要ですが、個人の経験や感覚に依存しているため、共有することが難しいという問題があります。最新のAI技術を駆使すれば、商談ログを構造化し、その情報を整理・言語化することが可能となります。
AI活用はまだ限られた成功例
調査では、営業活動にAIを活用していると回答したのは約6割以上ですが、その中で「十分に効果を実感している」と答えたのはわずか18.1%でした。この差は、AIの利用方法に対する理解が不足していることを示しています。特に、AIが自動的に商談記録や顧客情報の整理を行う際に、どの程度の効果を期待できるかが分からないといった不安も挙げられました。
また、効果を実感する企業の共通点として、記録や整理を行う基盤業務にAIを積極的に活用していることがわかります。商談議事録の記録や顧客情報の要約をAIに任せることで営業担当者は本来の業務に集中できるようになっているのです。このような業務プロセスの見直しこそが、新たなビジネス機会を生む鍵となるでしょう。
どうすればより効果的にAIを活用できるか。
今後、企業に求められるのはAIを適切に活用するための仕組みや運用体制の確立です。調査では、「AIを適切に活用するための仕組み・運用体制」が最重要課題として挙げられています。また、AIツールの導入だけでなく、それを活用し続けるための支援が不可欠です。
実際に、AIを用いたナレッジ共有は、商談成約率を上げ、営業効率を向上させる可能性を秘めています。しかし、導入に及んでもその効果を実感できない企業が多いのが現状です。
これまでの調査から得た知見を基に、何が成功を左右するのでしょうか? トップ営業担当者のノウハウをAIに蓄積し、個々の営業マンにとって有益な情報を生み出す仕組みが求められています。
まとめ
本調査を通じて見えてきたのは、多くの中堅・中小企業が営業現場でAIを活用する際に直面している課題です。特に属人化の解消には、組織全体のナレッジをどのように活用していくかが焦点となります。AI技術は、その可能性を広げる強力なツールであり、成果を上げている企業の取り組みを参考にし、自社に適した活用方法を見出すことが重要です。