グリーンカーボンが大阪万博にて脱炭素ソリューションを提案
Green Carbon株式会社は、2025年に開催される大阪・関西万博の「TECHNOMART Malaysia-Japan」において、マレーシアの持続可能な未来を目指した脱炭素ソリューションを提案しました。グリーンカーボンは、ネイチャーベースのカーボンクレジット創出・販売事業を展開しており、今回のイベントではマレーシアの特性に基づくカーボンクレジットの創出方法とプロジェクトを紹介しました。
本イベントの背景
グリーンカーボンは、森林保全や水田、マングローブ植林といったプロジェクトを通じて、東南アジアでの自然由来のカーボンクレジット創出に注力してきました。各地域の特性に応じたプロジェクトを展開しており、衛星データを活用して最適地点の選定やモニタリングを行うことで、効率的かつ透明性の高い運営を実現しています。このような背景から、「デジタル/グリーン」や「衛星活用」といったテーマに適合する事業の評価を受け、今回の登壇が決定しました。
提案内容の概要
本イベントでは、特に2つの分野におけるグリーンカーボンの取り組みが注目されました。以下にその内容を詳しく紹介します。
1. AWD技術の導入
マレーシアでは、食料安全保障と脱炭素という課題がある中で、農業生産の需要が高まる一方で干ばつが米の生産に影響を及ぼしています。そこで、間断灌漑(AWD)技術の導入が期待されています。AWD技術は、数日おきに水田の水位を調整し、必要な期間だけ水を供給することで水の使用量を削減する手法です。この技術を導入することによって、マレーシア国内の広範囲で食料生産の安定化が図れると期待されています。
2. バイオ炭への転換
マレーシアはアブラヤシ生産国であり、農業廃棄物の処理が大きな課題です。この未利用資源を活用するため、バイオ炭への転換技術が期待されています。バイオ炭を土壌に施用することで肥沃度を高め、持続可能な農業生産を支援します。さらに、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の技術を利用して、水田のモニタリングや炭素排出量の追跡を強化する取り組みも進められており、先端技術の活用が今後の展望として注目されています。
今後の展望
TECHNOMARTでは、19社の日本企業と5社のマレーシア企業が参加し、商談会を通じて長期的な技術協力が進むことが期待されています。グリーンカーボンは、日本の環境技術とマレーシアの天然資源を組み合わせることで、脱炭素やカーボンクレジット市場において主導的な役割を果たし、持続可能な社会の実現に向けた具体的な成果を追求していく方針です。
TECHNOMARTの概要
このイベントは、マレーシアの関連省庁と関連機関により主催されており、特に宇宙、農業、環境分野での連携を促進することを目的としています。グリーンカーボンは、この取り組みにも積極的に関与することで、持続可能な社会の実現に向けて貢献していきます。
会社の情報
グリーンカーボンは2019年に設立され、カーボンクレジットの創出・登録・販売を中心に、農業関連事業や環境関連事業を展開しています。今後も多様な地域での事業を拡大していく予定です。詳細は公式ウェブサイトをご覧ください。