中川政七商店、ロンドンに初ポップアップストアを開設し工芸を発信

中川政七商店がロンドンで新たな挑戦

2025年9月9日、奈良県に本社を置く中川政七商店がロンドンに初のポップアップストアをオープンします。この取り組みは、日本の工芸文化を世界に広める重要な一歩として位置づけられており、年間を通じて日本の暮らしの道具を多様に展開します。

中川政七商店は、1716年に設立された老舗企業で、長い歴史を背景に日本の工芸を大切にしながら、現代の生活に適合した商品を提供してきました。「日本の工芸を元気にする！」というビジョンのもと、国内外での展開を進め、工芸業界の新しい風を切り開いています。

POPUP STOREの詳細

ロンドンのショーディッチに位置するこのポップアップストアでは、約500種類のハンドメイド商品や日本文化を取り入れた限定商品が販売される予定です。営業は火曜日から日曜日の11時から18時まで。さらに、9月13日から21日に開催される「ロンドンデザインウィーク」にも参加し、多くの来場者に日本の工芸を体験してもらう機会を提供します。

限定商品とワークショップ

特に注目すべきは、ロンドン限定の商品ラインナップです。コロンビアロード・フラワーマーケットをテーマにした「花ふきん」と「かや織ふきん」が新たに登場。これらの商品は日本の伝統技法を活かしつつ、現代のライフスタイルにフィットしています。

また、ポップアップストアでは茶道や金継ぎ、氷削りなど、日本文化を体験できるワークショップも予定されています。これらを通じて商品の販売だけでなく、訪問者が日本のライフスタイルを深く理解できる機会を創出します。特典として、£60以上の購入者にはオリジナルトートバッグがプレゼントされる計画もあります。

海外展開の背景

中川政七商店の海外展開は2018年から始まり、特にアジア圏を中心に急成長を遂げています。台湾や中国の主要都市でのコンサルティングやイベントを通じて、現地市場への浸透を図っており、SNSやECモールを活用した戦略も進めています。特に小紅書においては日本企業として多くのフォロワーを獲得し、人気を誇ります。

2025年のロンドン進出は、アジア以外での挑戦の第一歩。今後の展開として、2030年までに初の海外旗艦店をオープンする目標も掲げており、日本の工芸を世界に広めるための挑戦がさらに加速することが期待されています。