シニア層の冷え性の実態と改善策に関する調査結果
近年、シニア層において冷え性の問題が注目されています。コスモラボが実施した調査によると、高齢者の52.9%が自ら冷え性を認識していることが明らかになりました。特に手先や足先に冷えを感じている人が76.0%を占めており、これは血行不良のサインとして看過できない状況です。冷え性は高齢者の健康課題の一つとして、さらに深く掘り下げていく必要があります。
冷え性を感じる部位
調査結果によると、冷えを感じる部位の多くは手先・足先であり、全身が冷えると感じる人は16.0%、お腹やふくらはぎ、おしりといった部位はそれぞれ4.0%にとどまっています。このことから、シニア層における末端冷え性の現象が顕著であることがわかります。特に手足の冷えは、日常生活における快適さにも影響を与えかねません。
取り組まれている改善策
冷え性対策として、最も一般的に実践されている方法は「身体を温める食べ物・飲み物を摂る」(70.0%)と「湯船につかる」(63.0%)です。これは、温熱効果を重視した生活スタイルが好まれているためです。一方で、運動による血行促進法は「適度な運動を行う」(38.0%)や「ストレッチをする」(29.0%)といった方法が実践されているものの、温活に比べると優先順位がかなり低いことが判明しました。
冷え性改善への関心度
調査に参加したシニアの86.0%が「冷え性改善の情報をもっと知りたい」と回答しており、冷え性対策に対する意識の高さが窺えます。このことから、多くのシニアが自らの健康を改善したいと考えていることがわかります。情報へのアクセスが改善されれば、効果的な対策を行うことができるでしょう。
冷え性予防に関心を持つシニア層
また、冷え性を予防するために意識的に行っていることとしては、「湯船につかる」(58.4%)や「身体を温める食べ物・飲み物を摂る」(50.6%)といった温活方法が確認されました。これに対し、「気候に合わせた服装をする」(48.3%)や「適度な運動を行う」(41.6%)、そして「ストレッチをする」(25.8%)もそれぞれ一定の支持を受けています。
総評
今回の調査を通じて、シニア層における冷え性の実態とその対策についての新たな知見が得られました。多くのシニアが冷え性を健康問題としてとらえており、身近な改善策を積極的に取り入れようとしていることが明確になりました。これまでの調査結果は、冷え性対策の啓発活動において非常に重要なデータとなります。特に運動に関する情報提供は今後の改善活動に必要不可欠と言えるでしょう。
日常生活の中で実践しやすい対策を広げることで、シニア層のQOL(生活の質)の向上にも寄与できると考えられます。それには、さらなる啓発活動が必須であり、この分野での研究が期待されます。
【コスモラボについて】
コスモラボはシニア・高齢者に特化したマーケティングリサーチサービスを展開しており、60歳以上の15万人を対象に多彩な調査手法で企業を支援しています。各種調査結果を通じて、高齢者のニーズを的確に捉えることに取り組んでいます。